<大項目> 原子力発電
<中項目> 原子力発電所の運転実績
<小項目> わが国の原子力発電所(概況)
<タイトル>
我が国の原子力発電所の現状(1994年) (02-05-01-02)

<概要>
 我が国の原子力発電は、昭和41年に初の商業用原子力発電所が運転開始し、平成6年12月末現在では、原子炉48基、総出力4,036.6万kWの発電規模を有するに至っている(動燃事業団(現日本原子力研究開発機構)の新型転換炉ふげん16.5万kWをふくめると49基、4,053.1万kW)。
 イギリスから導入したガス冷却炉(GCR)1基、16.6万kW、アメリカ技術をもとにしたPWR加圧水型軽水炉)22基、1,818.6万kW、同様にBWR(沸騰水型軽水炉)25基、2,201.4万kWの内訳である。この原子力発電所の設備容量は世界で第3位となった。
<更新年月>
1998年05月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
 我が国の原子力発電所の設置容量は、1994年12月末現在GCR 1基16.6万kW、PWR 22基1,818.6万kW、およびBWR 25基2,201.4万kW、で総計4,036.6万kWである。
 1993年における我が国の運転中の原子力発電所46基は、2,390.48憶kWhを発電し、国内の総発電電力量の30.9%をしめた(自家発電を含まない)。
  図1 に設備容量および設備利用率の推移(電気事業用)を示す。
  図2 に事故・トラブル等報告件数及び一基当たり報告件数の推移(法律対象)を示す。
  図3 に発電電力量の推移(電気事業用)を示す。
  図4 に原子力発電所立地図(1994年12月15日現在)を示す。
  図5 に原子力発電所における放射線業務従事者の被ばく実績を示す。

1.設備利用率
 1993年度の原子力発電所の平均設備利用率は、BWR 24基(合計出力2,091.4万kW)が76.7%、PWR 21基(同1,729.6万kW)が74.7%、GCR 1基(16.6万kW)が0%、46基の平均設備利用率は前年比1.2%増しの75.4%だった。また、46基の平均時間稼動率は75.4%だった。日本で1994年に営業運転を開始した原子力発電所は3基で、その内訳は九州電力の玄海3号機(118万kW、PWR)、東京電力の柏崎刈羽4号機(110万kW、BWR)、四国電力の伊方3号機(89.0万kW、PWR)である。

2.運転建設状況
 現在建設中はPWR 1基、出力118.0万kWおよびBWR 3基(含むABWR 2基)、出力353.7万kWで総計471.7万kWである。なお建設準備中の原子力発電所は、BWR 2基で出力は165.0万kWである。原子力発電所の運転・建設状況の内訳を 表1 に示す。
 1992年12月15日現在の原子力発電の運転・建設状況一覧を 表2 に示す。

3.設備容量
 1993年度(平成5年)末における我が国の電気事業用原子力発電所の炉型別(GCR、BWR、PWR)設備容量の推移は、 表3 に示すとおり、合計46基3,837.6万kWとなり、電気事業用の全発電設備に対する比率は、20.2%となった。この設備容量は、アメリカ(平成6年6月末時点、109基、1億475.4万kW)、フランス(同、55基、5,979.3万kW)に次いで世界第3位となった。

4.設備利用率
 1993年の我が国の原子力発電所の設備利用率は、営業運転中の全原子力発電所平均で、75.4%となった。石油代替エネルギーの中核として着実に原子力の利用が進められている。
 我が国の原子力発電は、1966年(昭和41年)に東海発電所(GCR)が、1970年(昭和45年)に軽水炉(BWR、PWR)が商業運転を開始した。軽水炉は1975年(昭和50年)代前半に初期トラブル、BWRは応力腐食割れ(SCC:Stress Corrosion Cracking)、PWRは蒸気発生器伝熱管からの漏洩等のため、設備利用率は40〜50%程度と低迷を続けていたが、1975年(昭和50年)代後半からは徐々に上昇してきた。1983年度(昭和58年度)には71.5%と初めて70%の大台に乗せて以後、70%以上の設備利用率を維持し、先進国の中でも極めて良好な成績を示している。設備利用率が向上してきた要因としては、
  (1)定期検査期間の短縮
  (2)設備・機器の信頼性向上、燃料設計の変更等による運転期間の長期化
  (3)運転中のトラブルの減少
 があげられる。

5.今後の計画
 現在着工されている東京電力の柏崎刈羽6、7号(BWR、各135.6万kW)の2基は、改良型BWR(ABWR)とよばれる我が国の軽水炉の第3次改良標準化計画の成果を反映した初号機である。インターナルポンプ内蔵型再循環ポンプ)など新技術が採用され、安全性信頼性を一層高めた設計となっている。また電源開発株式会社初の原子力発電所となる国産重水炉 ATR(60.6万kW)の建設が予定されていたが、動燃事業団(現日本原子力研究開発機構)が開発した我が国初の重水炉ATRの実証炉となる筈であった。
 電気事業審議会需給部会(当時)が中間報告書(平成2年6月)にまとめた新しい長期エネルギー需給見直しでは、平成11年度(2000年度)で全国ベースの設備容量で、4,510万kW(19%)、発電電力で、3,080億kWh(33%)、平成21年度(2010年度)では同様に、7,000万kW(25%)、4,780億kWh(同42%)と原子力傾斜の計画が立てられている。
<図/表>
表1 原子力発電所の炉型別の運転・建設状況一覧
表2 原子力発電所の運転・建設状況一覧
表3 電気事業用原子力発電所の炉型別(GCR、BWR、PWR)設備容量の推移
図1 設備容量および設備利用率の推移(電気事業用)
図2 故障・トラブル等報告件数及び一基当たり報告件数の推移(法律対象)
図3 発電電力量の推移(電気事業用)
図4 原子力発電所立地図(1994年12月15日現在)
図5 原子力発電所における放射線業務従事者の被ばく実績

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<関連タイトル>
海外の原子力発電所の現状(1995年) (02-06-01-01)

<参考文献>
(1) 通商産業省資源エネルギー庁・公益事業部 原子力発電安全管理課編:原子力発電所 運転管理年報 平成6年版(平成5年度実績)
(2) 資源エネルギー庁(編):原子力発電関係資料 平成6年12月
(3) 原子力安全委員会(編):平成6年版 原子力安全白書 大蔵省印刷局(1995)
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