<大項目> 国際協力・原子力関連機関
<中項目> 海外の原子力関連機関
<小項目> 民間機関(WANO・UI・ENS等)
<タイトル>
世界原子力協会(WNA) (13-01-03-02)

<概要>
 世界原子力協会(WNA)は原子力の平和利用の推進を目的に、(1)原子力産業に関する情報の収集、解析、(2)情報交換、(3)社会へ情報の発信を行っている組織である。
 WNAは1975年6月にウラン協会(UI)として、英国ロンドンで設立した。
 設立当初はウラン生産者の団体であったが、現在では原子力発電および核燃料サイクル全般に関する世界的な非政府業界に発展したため、2001年5月には名称を世界原子力協会(WNA)に変更した。
<更新年月>
2006年03月   

<本文>
1.設立
 世界原子力協会(WNA:World Nuclear Association)は、1975年6月にウラン協会(UI:Uranium Institute)として英国ロンドンで設立した。設立当初は、世界のウラン需要、ウラン資源および鉱山会社のウラン生産能力の調査、ウランに関する情報交換等を目的として、米国を除くカナダ、オーストラリア、フランス、南アフリカおよび英国のウラン生産者16社により設立した。会員として、生産者であるカナダのデニソン・マインズ社、フランスのCEA、英国のRTZ社、消費者・加工業者である西ドイツのRWE社、英国のBNFL社など、賛助会員として、英国のUKAEA、西ドイツのNUKEM社が参加した。
 日本は1976年9月に、東京電力(株)、関西電力(株)および動力炉核燃料開発事業団(現、日本原子力研究開発機構)が消費者・加工業者の正会員として、さらに三井物産(株)および住友商事(株)が準会員として加入した。
 現在では、ウラン生産から転換、濃縮、燃料加工、プラント製造、輸送、使用済燃料の処分、廃棄物処理まで、原子力発電と核燃料サイクルに関する世界的な非政府業界団体に発展している。2001年5月には組織の実態に合わせて名称を世界原子力協会(WNA)に変更した。本部は英国ロンドンにある。
2.目的と活動
 WNAは、原子力産業の非政府商業組織として、以下の活動を行っている。
(1)通商、技術および政策に関する会員相互の情報交換・対話の促進
(2)原子力に関する情報の提供と、社会の理解の促進
3.活動の原則
 WNAは以下の原則に基づいて活動を行っている。
(1)原子力技術が安全かつ平和に使用されること。
(2)核物質に関わる危険かつ違法な慣習を阻止・摘発していくこと。また、燃焼・貯蔵・輸送・廃棄物処理において核物質から生じる有害な放射線の影響から個人、社会および環境を保護するために必要となるあらゆる対策を講じること。
(3)情報が公益と矛盾しない限り、民間の原子力活動に関しての透明性の原則と実行。
4.組織構成
 WNAは世界の32か国、100以上の組織、機関が加盟している原子力に関する機関である。会員には、正会員、非商業会員および個人会員の3種の会員資格がある。正会員は原子力産業に係る企業で、本協会の活動のすべての分野に参加でき、本協会の運営に責任を負う。非商業会員は核燃料サイクルに商業的に関与していない学術、研究、政策、あるいは規制に関する組織を、個人会員は原子力産業の専門家および原子力科学者を対象にしている。
 WNAは理事会、評議委員会、事務局等で構成される。2005年現在、理事長はJohn Ritch氏、議長はJose Luis Gonzalez氏である。評議委員会は理事会の運営に助言や提案を行うが、前IAEA理事長Hans Blix氏、前WANO議長Zack T.Pate氏が選出されている。
5.活動内容
(1)核燃料の生産と企業の経済、原子力に関する通商問題、放射線防護、原子力関連事故の解析、輸送、廃棄物管理および廃炉等について、会員企業から構成されるワーキンググループにより、情報の収集、解析を行う。
(2)ウランの需給やエネルギー政策等をテーマとして、シンポジウムを開催する。
(3)インターネットで、世界各国の原子力産業に関するニュースや解説・説明文書等を掲載し、社会(政策立案者、オピニオンリーダー、メディアと国民)に情報を発信する。
6.活動支援と主な関連団体
(1)世界の原子力産業のための安全基準を発布し、核物質管理を保証するための、国際原子力機関(IAEA)を通じた、政府によって行われる活動の支援。
(2)世界の原子力施設の厳格な安全文化を維持発展させるべく、世界原子力発電事業者協会(WANO)を通じた、技術交換と運営上のピアーレビュー(会員間の相互評価)の包括的システムを活用した、産業界において行われる活動の支援。
 また、Women in Nuclear(WIN−Global)、Environmentalists for Nuclear Energy(EFN)、International Chernobyl Centre(ICC)、International Youth Nuclear Congress(IYNC)、Joan Pye Project、NSnet(Nuclear Safety Network)、Supporters of Nuclear Energy(SONE)、Uranium Information Centre(UIC)、Women in Nuclear(WIN−Global)などの活動の支援。
<関連タイトル>
ウラン生産国と資源状況 (04-02-01-06)
世界のウラン資源量と需給予測(レッドブック2003) (04-02-01-07)
世界のウラン製錬施設 (04-04-01-05)
世界の核燃料製造会社とその生産規模 (04-06-01-06)
IAEAの保障措置 (13-01-01-05)
国際原子力機関(IAEA) (13-01-01-17)
世界原子力発電事業者協会(WANO) (13-01-03-15)
世界原子力発電事業者協会(WANO)の活動 (13-01-03-16)

<参考文献>
(1)World Nuclear Association(WNA):http://world-nuclear.org
(2)WNA Auto Essay Why Tomorrow’s World Needs Nuclear Energy(なぜ明日の世界は原子力を必要としているのでしょうか。):
(3)WNA倫理憲章:
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