<本文>
1.電力需給の発展経緯
1.1 中国建国60年の電力事業の発展と中国の国際的位置(参考文献1、2)
中国の電力事業は
図1に示すとおり1949年の建国以来、急速に成長してきた。建国当時、発電設備容量は185万kW、発電量は43億kWhで世界第25位、人口は5.42億人で一人当たりでは電力設備は3W程度、消費電力は8kWhに過ぎず、超高圧送電網は一つもなく、電力生産基盤が非常に貧弱な状況にあった。
2010年には中国の人口は2.5倍の13.4億人になったが、発電設備容量は建国時の約510倍の9億6219万kWになり、発電量は約970倍の4兆1413億kWh(消費電力4兆1923億kWh)、一人当たり消費量では390倍の3,120kWhとなった。また、220kV以上の変圧設備と高圧送電線長は2010年にはそれぞれ19億6,000万kVAと43万kmとなった。人口の増加に比べると著しい伸びを示した。
図2に建国60年の社会主義経済時代の前半30年と市場主義経済時代の後半30年の各種エネルギー生産の拡大倍数を示す。(参考文献3)前半30年は石油の伸びが866倍と著しく、電力の59倍を遥かに超えている。後半30年の改革開放による市場主義経済時代には、工業化、近代化の進展により、電力生産の伸びが13倍と石炭の伸びが抜きん出ている。
中国の電力事業の国際的位置も
図3に示すとおり大きく変容した。中国の電力生産量は1994年にロシアを抜いて3位に、1995年に日本を抜いて2位に、さらに2010年に米国を抜いて世界1位になった。一次エネルギー消費量全体でも2009年に米国を抜いて世界1位になっている。米国はリーマンショックの影響を受け、2007年のピーク4兆3650億kWhを境に発電量は減少し続けている。日本も2008年の1兆1840億kWhを境に減少している。一方、中国は2007年以降、速度は鈍化したものの発電量は増大し続け、2010年には増加速度を回復してきている。
1.2 一人当たり発電量
中国の一人当たり発電量は、まだ米国や日本等の先進国並みにはなっていない。2009年の一人当たり年間発電量で比較すると中国は2,760kWh、米国は13,200kWh、日本は8740kWhであり、米国の6.6分の1、日本の約3.2分の1である。1990年時は中国の一人当たり発電量は、540kWhで、米国の12,800kWhの約24分の1、日本の6,800kWhの12.6分の1であり、20年間で約4倍に拡大している。
これは中国の電力需要がまだ拡大する余地があることを物語っている。
図4に中国、米国、日本の一人当たり発電量の推移を示すが、WTO加盟後、2002年以降、中国は伸びを拡大し、一方、米国、日本は2008年以降リーマンショックの不況の影響で減少し、中国の追い上げが早まっている。
1.3 中国電力の需給バランスと需給構造
中国における発電設備構成の特徴は以下のとおりである。
1)電源設備の約7割が
火力発電で、2割が水力発電設備である。
2)火力発電は2005年より2010年で構成が76%から73%に減少し、水力は23%から22%に減少し、原子力も1.3%から1.9%へわずかに減少したが、ほぼ一定であった。
3)新再生可能エネルギーの
風力発電やソーラーは飛躍的に増大したが構成比率は小さく、風力は0.2%から3.2%へ、ソーラーは0.003%から0.006%に倍増している。
また、発電電力量の電源別構成も概ね同様であり、石炭火力発電を主とし、水力を従とする構造が長期継続しているが、近年は原子力や風力発電など電源の多様化が始まってきている。すなわち、石炭火力は1985年から2010年までで構成が78%から82%に増大し、他方、水力は23%から16%に減少し、原子力、風力発電、ソーラーなどが数%の寄与に増えてきた。
電力消費の業種別構成の特徴は以下のとおりである。
1)工業を主とする構造が継続しているが、1985年から2009年の間に農林水産牧畜などの第1次産業は8%から3%に減少し、工業は82%から74%に減少した。
2)第3次産業が5.4%から11%に割合を増やし、住宅用は5.4%から12.2%に増えている。
3)送電ロスは僅かではあるが改善された。1985年から2008年では6.2%に減少している。
2009年の中国の一次エネルギー消費/生産は大部分が石炭である。構成比率(%)は石炭が70.4/77.3、石油が17.9/9.9、天然ガスが3.9/4.1、水力・原子力が7.8/8.7である。一次エネルギーの約40%が電力に転換されている。
2008年における中国の電源別発電量とその構成を日本、米国と比較したのが
図5である。米国と比較した場合、中国は石炭火力と水力は大きいが、ガス火力と原子力による発電量がきわめて小さい。中国の石炭依存度の高さは構成比のグラフに明示されている。石炭火力の比率は世界平均で4割、米国が約5割であるのに対して、中国では約8割である。日本の場合には多様な電源が用いられているが、全体の6割強を占める火力発電(石炭、石油、ガス)は輸入燃料に依存している。これに対して、中国は特定電源への偏りが激しいが、国内のエネルギー源を用いている点に特徴がある。
1.4 中国の電力地域構造
中国の発電量と電力消費量には大きな地域差がある。
図6には2009年の各省の電力の消費量と発電量、過不足の状況を示した。
図7には2009年の各省の電源別発電量と石炭産出量、石油、天然ガス産出量を示す。また、
図8には1990年以降の各省の電力消費量の推移を示す。
電力消費量が多い省は、広東省、江蘇省、山東省、浙江省、河北省、河南省で年間2000億kWh以上である。発電量が多い省は、江蘇省、山東省、広東尚、浙江省、内蒙古、河南省、山西省、河北省、四川省で1500億kWh以上の発電を行っている。
消費量が発電量を上回り、電力不足の上位7省は、広東省、河北省、北京市、江蘇省、上海市、遼寧省、浙江省で、これらは他の省から輸入している。合計電力輸入量(受電量)は、2005年1,792億kWh、2009年3,654億kWhと急増してきている。
余剰電力の大きい上位7省は、内蒙古、湖北省、貴州省、山西省、安徽省、雲南省、四川省で、送電線網の建設も並行して進められている。
図9には内陸の電力余剰地域から沿海部の電力不足地域に送電するための基幹電力網整備構想を示す。各省から他省への電力輸出(送電量)の合計は、2005年の2,037億kWhから、2009年には4,205億kWhと倍増している。
内蒙古、山西省、河南省、陜西省は、石炭産出量が多く、湖北省、四川省、雲南省は、水力資源に恵まれている。沿海部の江蘇省、山東省、広東省、浙江省は、急増する需要を賄うために火力発電を行っている。しかし、省内には石炭資源がほとんどないため、石炭を他省から搬入せざるを得ないが、輸送力が壁となっている。そこで、中国政府は石炭を消費地に輸送して発電する従来方式を変え、石炭産地で発電し、送電線で輸送する西電東送事業を進めている。
また、沿海部の電力需要の大きい地域に
原子力発電所を建設する事業を進めている。設備容量100万kWの原子力発電所で1年間に発電する電力量は、約79億kWhであるので、広東省の2009年不足量852億kWhは約11基の原子力発電所で賄うことができる。現在5基が稼働中、6基が建設中で、さらに3基が準備中である。中国各省で電力消費の伸びが大きい省は
図8のとおり、広東省、江蘇省、山東省、浙江省、河北省、河南省、遼寧省である。これらの省で電力の自給率を高めるためには、輸送問題、SOx、煤煙、炭酸ガス等の環境排出の問題のない原子力に期待するところが大きい。原子力発電所を運転中と建設中の省は
図10に示すとおり2010年末で広東省、江蘇省、浙江省であるが、遼寧省、山東省、福建省、海南省でも建設を進めている。
1.5 送電網の建設(参考文献4)
中国は以下の経緯を踏まえて、送電網を建設近代化してきた。
1954年 220キロボルト高圧送電線路−松東李の送電線路操業開始。
1960年 初の長江をまたぐ220キロボルト送電工事:武昌−漢陽竣工。
1970年 330キロボルト超高圧送電線路:劉天関線(劉家峡−天水−関中)の建設開始。
1979年 500キロボルト超高圧送電線路:平頂山-武昌線の工事を開始。
1985年 葛上(葛洲ダム〜上海)の±500キロボルト直流変電工事全線開始。
1991年 中国南方電力共同経営会社創立。
1998年 国務院弁公庁通達:農村電力網改造で同一電網同一価格を実現し、3年内に農村・都市電力価格統一。
2000年 「西電東送」第1期工事−貴州紅家渡水力発電所、引子渡等7項の工事開始。
2002年 国家電網会社と南方電力網会社を創立。
2004年 雲南河口〜ベトナム古街110キロボルト線正式送電開始。南方電力網会社、国内初の外国送電。
2005年 華中電網と華北電網と西北電網が河南電力網を通じ、一体化、世界1の大電力網を形成。
2006年 国家電網会社「戸戸送電」工事と新農村電化の建設開始。
2006年 初の百万ボルト級超超高圧交流送電:晋東南−南陽−荊門線の実証試験を開始。
2009年 国家電網会社はフィリピンの国家送電電網の管理運営を請負、初めての外国の国家送電網を経営。
2009年 電網企業が知能電力網建設を提案。
中国の建設してきた送電線と変電設備の線路長規模とその電圧構成%を
表1に示す。ここには日本の送電線長も掲載した。中国の電圧3.5万ボルト以上の送電線は、2009年で線路長が123万kmで、日本の電力10社合計線路長10万kmの12倍あり、世界一の規模である。その中で22万ボルト以上の超高圧送電線は2008年30.7%であったものが2009年には33.6%に増え、高圧化が進められている。日本は19.1%から17.9%に下がっている。50万ボルト以上の超超高圧送電線の比率は2009年中国では11.4%で、日本の7.2%よりも高圧化が進んでいる。
中国の電圧3.5万ボルト以上変電設備は、2009年32億4,771万kVAで、日本の電力10社の合計8億,264万kVAの4倍の能力がある。そのうち22万ボルト以上の超高圧変電設備は2008年53%から2009年には56%に増え、高圧化が進められている。日本では両年とも72%である。50万ボルト以上の超超高圧変電設備は2009年中国では22%で、日本の25.6%よりも高圧化が遅れている。
現在、国家電網公司は中国式インテリジェント電力網建設を進めている。第11次5ヵ年計画期間(2006年〜2010年)では、特高圧交流同期送電と特高圧(超高圧)直流送電の初期的実証試験線路の建設工事を行った。はじめに華北−華中−華東の特高圧交流同期送電網を建設し、西北75万ボルト(超超高圧)の基幹送電網を作り上げた。22万ボルト(超高圧)直流送電では2010年までに国家電網会社は、線路長38.9万km、変電設備容量16.4億kVAを建設し、地域をまたがる輸電力容量8500万kW、交換電力量3800億kWhの設備を建設した。
第12次5ヵ年計画期と第13次5ヵ年計画期には、特高圧送電網を全面的に建設し、発展させる計画である。すなわち、華北、華中、華東を核にして、各大電力網区を結びつけ、大石炭火力発電基地、大水力発電基地と主要な消費センターを結びつける強固な電力網を作り上げる予定である。2020年まで、特高圧交流送電設備工事では、交流送電変電所を53基建設し、変電容量3.36億kVA、線路長4.45万kmを建設し、直流送電網工事では38プロジェクト、送電容量1.91億kW、送電線路長5.23万kmを建設する。大電網区をまたがる特高圧電力網建設は輸電容量3.73億kWを建設する。その時には、周辺国から中国への遠距離、大容量送電が可能になる。12次5ヵ年計画では中国は国家電力網建設に5000億元(約7兆円)を投資する計画である。(参考文献5)
1.6 中国の電力事業者と電力事業改革(参考文献6)
中国の電力事業は、当初国の行政機関で実施されており、水利電力部、能源部、電力工業部と組織を変えて来たが、1998年3月、計画経済の脱却、市場経済化の流れに沿って、国家計画委員会は国家発展計画委員会と国家経済貿易委員会に改革され、電力工業部が政企分離され、国家電力公司が企業化分離された。これは、市場経済化のための行政と企業部分の分離を目的とするものである。このような行政と国有企業の改革の流れを
図11に示す。
また、国家発展・計画委員会から「計画」を取り除き、国家発展・改革委員会及び国家電力監督管理委員会に改組され、さらに、発送電分離などの一層の競争促進による市場経済化によって電力の慢性的不足を改革するため、
図12のように国家電力公司は、5大電力会社と電力網会社に分割された。これは、2002年3月の国務院電力組織改革方案(発電所と電力網の企業分離の実施等)に則ったものである。すなわち、発電部門は5社の全国的な独立発電事業者(IPP)に再編成された。また、送電部門に関しては南北の二大電力網会社に再編成された後、さらに
図13に示すように6社に分割された。
また、エネルギーの需要増大への対処、環境問題への対処などへの必要性から、2008年3月に国家発展と改革委員会の中にエネルギー局が設置された。そして2010年1月に入ってエネルギー政策の総合的実施のため、新設統括組織である国家能源委員会が作られ、その事務局を能限局が行うことになった。
5大電力については、
図14に示すとおり、設立後、急激な設備増強が見られ、発電量は増えている。純利益は、華電集団などは2006年と比べると2009年は落ちている。
1.7 電力価格改革(参考文献6)
1978年以前の中国は計画経済の下で、エネルギーは国家によって配給され、価格統制された。1978年以後に市場調整メカニズムが導入され始めるが、1984年まではまだ計画経済体制の単一統制価格を主とした。しかし、実際のエネルギー生産コストより統制価格が安くなったため、1985年より、統制価格と市場調整価格を併用するようになり、徐々に市場調整部分が拡大された。1992年9月1日に国家物価局は、571種の生産物資の価格決定権を企業に与え、エネルギー価格の市場による決定制度が新しい段階に入った。
中国のエネルギー価格は、現在では国際価格にほぼ連動する形に導かれてきたが、それでもエネルギーごとに事情が異なっている。1993年以前の石炭価格は多数の零細企業による過当競争と国家による価格統制のため、低く抑えられ、エネルギー企業は利益が上がらず、開発資金を外資に依存するようになった。しかし、1993〜2001年に価格制度改革が行われ、電力用以外の石炭に対して計画価格と市場価格の2重価格制が採用された。2002〜2006年には、国は条件付ながら電力用石炭指導価格を廃止し、石炭販売業者と電力の双方の商業契約による価格決定がなされるようになった。2006年末に国家発展・改革委員会は、会議方式での石炭価格決定方式を取りやめ、テレビ電話と会議形式に改め、石炭企業と電力企業が市場交易することを開始した。現在、政府は価格決定から徐々に撤退し、計画石炭価格と市場石炭価格の差が縮小してきている。
近年の世界の石炭価格は概ね50ドル/トンで推移してきたが、2007年頃より上昇を開始し、2008年7月に約200ドル/トンの最高値をつけた後、リーマンショックで急落した。中国の石炭平均価格は、2001年より2003年頃までは40ドル/トンで推移していたが、それ以後は急上昇し、2004年には60ドルを超え、2007年には国際価格並の70ドルを超えた。中国の石炭価格も2008年7月以降急落している。
1985年以前には電力は政府管轄下の独占企業であり、政府による統制価格が長らく続いていた。1985年から1997年にかけ、電力供給不足による停電が頻発したため、設備投資を促すべく発電市場の開放が行われた。海外資本を導入した電力プロジェクトが開始したことにより、電力の政府独占体制が崩れた。1997年から2002年4月にかけて、国家電力公司の設立、電力部の廃止、発送電分離を行い、電力供給に価格競争を導入した。2003年7月には電力価格改革方案を公布し、電力価格を売電価格、送電価格、配電価格と終端小売価格に分けた。小売価格は市場自由競争性とし、送電と配電価格は政府が定めることとした。その後の中国電力価格改革の進行状況を見ると、発送電分離、競争売電は徐々に動き始めているが、送電配電価格が未だに独立決定されており、終端の小売価格は未だに政府の統制の影響下にある。
2.今後の計画−第12次5カ年計画(参考文献7)
国家能源局は、12次5ヵ年期間(2011〜2015年)の現代エネルギー産業体系構築の8重要視点を発表した。当該期間は安全で安定し、経済的でクリーンな近代エネルギー産業体系を築くため、次の8点が重要であるとした。
1)強力に省エネを進めること。
科学的に省エネ計画を作り、省エネ目標を定め、老朽化した設備、不効率な設備を淘汰し、厳格に高いロスを抑制し、低級産業の重複建設を排除し、資源の総合利用効率を強力に高め、リサイクル経済を積極的に推進し、工業、建築、運輸の省エネ、企業の省エネ活動を深化させ、省エネ広報教育を強化し、省エネ知識を広め、省エネ生活、消費方式を提唱する。
2)エネルギー供給保障能力を増強すること。
まず、石炭を基礎にし、国家計画の大型石炭基地を重点建設し、大型近代化石炭生産を総生産の85%以上にする。次に、西電東送の送電網建設を行う。3番目は石油探査の強化。特に、西部地域の資源開発を行い、パイプライン建設を強化する。4番目は石油備蓄を徐々に進める。国家石油備蓄2期プロジェクトを実施する。5番目は天然ガスを積極開発する。天然ガス備蓄タンクを加速建設する。
3)エネルギー構造を改良すること。
2020年の水力発電規模を3億kW以上とし、また、原子力建設を加速する。沿海地域での原子力発電所の開発を加速し、原子力利用を促進する。内陸部の原子力プロジェクトも積極推進する。3番目は風力発電のスケールアップを進め、2020年の風力発電設備を1億kW以上とする。4番目は太陽エネルギーを強力に開発する。国際市場を継続利用するとともに、国内発電市場を育成し、太陽エネルギー発電技術の研究開発に投資して基盤産業として発展させる。5番目は現地に適した方法により、
バイオマス利用を発展させる。
4)高度に農村と民族地域のエネルギー問題を重視すること。
まず、都市農村間送電網の建設と改造を進めて送電領域を拡大し、供給品質を高め、同一送電網同一価格を実現する。次に、少数民族地域のエネルギー施設建設を進め、新疆電力網の建設、青海−西蔵連結送電線工事を開始する。
5)エネルギーの自主技術を創造すること。
まず、重大科技プロジェクトとして、大型先進加圧水型原子炉と高温ガス炉等の国家重大科プロジェクトを継続実施する。次に、科学技術研究開発を強化し、国有の民営大型企業、科技研究院所と合同で国家エネルギー研究開発センターを作り、大型原子力発電、風力発電、太陽光発電、特高圧送電、クリーン燃料石炭発電所等の技術を推進する。さらに、エネルギー設備の国産化と自主創造を推進する。
6) エネルギー方面の国際合作を拡大すること。
周辺国及び中東、アフリカ、南米等の石油・天然ガス資源の炭鉱開発の協力を重点的に強化し、中露、中国カザフ間の大国際エネルギーパイプラインの建設を順調に進め、国際協力の領域と範囲を石油ガスを主として、石炭、電力や重要エネルギー装置等まで広げる。
7) 安全生産を重視すること。
炭鉱の安全性を高めるため、旧式技術の小炭鉱を閉鎖し、安全確保のための投資を増やし、潜在危険度が高く、収益が悪く、記録不記載の多い企業に対して重点的に安全性の向上を図る。石炭鉱山のガス防護力を強化するとともに、原子力発電所の安全も特に重視。原子力発電所の安全性に関する点検を組織的に展開する。石油・天然ガス生産環境とパイプラインの潜在的な危険性を検査し、整理改善する。
8) 戦略、企画、政策、法規と体制の改革等の業務と研究を加速
エネルギー法を早期に作成し、再生可エネルギー法を施行し、石炭法を修正改定し、石油・天然ガスパイプライン保護条例等を制定する。
(前回更新:2004年11月)
<図/表>
<関連タイトル>
中国のエネルギー資源、エネルギー需給、エネルギー政策 (14-02-03-01)
中国の原子力発電開発 (14-02-03-03)
中国の核燃料サイクル (14-02-03-04)
中国の原子力国際協力 (14-02-03-05)
中国のエネルギー事情 (14-02-03-06)
中国の原子力開発体制 (14-02-03-07)
<参考文献>
(1)系列報告之十三:能源生産能力大幅提高結構造不断優化 国家統計局 2009-09-22
(2)2010年国民経済運行態勢総体良好 国家統計局局長 馬建堂 2011年1月20日 中国統計信息網
(3)国家能源局局長 2011年1月30日 発表
(4)電力産業69年 中国電力信息網 2009-09-28 15:26:02
(5)人民日報2011年1月20日
(6)中国のエネルギー概況 報告書 平成22年2月 株式会社スリー・アール
(7)新華社網 2010-11-22