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<概要>
 昭和56年度においては、原子力発電所の時間稼働率は65.1%、設備利用率は61.7%であった。
<更新年月>
1998年05月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
 昭和56年度においては、原子力発電所の時間稼働率は65.1%、設備利用率は61.7%であった( 表1 参照)。
 設備利用率が着実に向上した要因としては、
1. 初期故障に係る原因究明を徹底し、所要の改善措置が大方終了し、保修工事を含む定期検査の期間が短縮されたこと。さらに海外の事故例等に関する情報の収集及び分析結果の反映による事故の未然防止対策の徹底が図られたこと。
2. 定期検査及び改修工事の作業工程及び作業体制の改善により定期検査の効率的実施が図られたこと。
3. 米国スリーマイルアイランド原子力発電所事故以降、運転管理専門官の常駐等による運転管理監督体制の強化を図ることにより、事故・故障の対応の迅速化及び事故の未然防止を図ったこと。
4. 運転員の教育訓練の強化、品質保証体制の改善等、自主保安管理体制の充実強化が図られたこと。
等を挙げることができる。
 昭和57年度は、 4月20日に福島第二原子力発電所 1号機が運転を開始したことにより、我が国の商業用原子力発電は24基、合計出力1,717.7万kWの発電設備である。なお原子力発電による発電電力量は、昭和56年度において840 億kWhであった。
 また時間稼動率については 表2 及び 表3 に示すように平均で65.1% であった。
<図/表>
表1 設備利用率
表1  設備利用率
表2 時間稼働率
表2  時間稼働率
表3 我が国の原子力発電所の時間稼働率及び設備利用率(昭和56年度)
表3  我が国の原子力発電所の時間稼働率及び設備利用率(昭和56年度)

<関連タイトル>
日本の原子力発電所の時間稼働率の推移(2004年度まで) (02-05-02-01)
日本の原子力発電所の設備利用率の推移(2004年度まで) (02-05-02-02)
昭和56年度原子力発電所の事故・故障 (12-01-02-03)

<参考文献>
(1) 原子力委員会編(1982):我が国の原子力発電所の時間稼働率及び設備利用率(過去10年間)、昭和57年版原子力白書、386-387.
(2) (社)火力原子力発電技術協会(1982):原子力発電所の運転状況、昭和56年度原子力発電所運転管理年報、11-40.
(3) (社)火力原子力発電技術協会(1982):ユニット別設備利用率、ユニット別設備稼働率、昭和56年度原子力発電所転管理年報、23-30.
(4) 科学技術庁原子力安全局編(1982):我が国の原子力発電の設備利用率、我が国の原子力発電の時間稼働率、原子力安全委員会月報.
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