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＜概要＞
原子力安全委員会は、安全審査の客観性、合理性を高めるとともに行政庁間の安全規制の斉一化を図るため、指針類を整備している。2009年6月までに整備した原子炉施設の安全審査に用いる指針類のタイトル一覧（原子力安全委員会決定等を含む）および原子炉安全専門審査会内規等タイトル一覧を示す。科学的合理性に基づく最新の知見を取り入れる観点から、国内外の状況を考慮し、指針等の体系化方策等の検討が進められている。 （注）東北地方太平洋沖地震（2011年3月11日）に伴う福島第一原発事故を契機に原子力安全規制の体制が抜本的に改革され、新たな規制行政組織として原子力規制委員会が2012年9月19日に発足した。上記事故を受けて原子力政策の転換が行われつつあり、原子力発電所の建設に関する動向は不透明な状況にあるが、安全審査に係る指針類は原子力規制委員会によって適宜見直しが行われる見込みである。なお、原子力安全委員会は上記の規制組織改革に伴って廃止された。 ＜更新年月＞ 2009年12月
＜本文＞
原子力安全委員会は、安全審査の客観性、合理性を高めるとともに行政庁間の安全規制の斉一化を図るため、指針類を整備している。 原子力の安全確保、特に実用発電用原子炉の安全性を確保するための立地・設計上の基本的考え方は、 −異常や事故を起こさないように対策を講じること、またこの対策が破られても異常の拡大および事故および事故への発展を防止すること、さらに万一事故が発生した場合においても周辺公衆に放射線障害および災害を及ぼすことのないよう十分な安全対策を講じること（多重防護あるいは深層防護） −通常運転時において周辺環境に与える放射線の量を合理的に達成可能なレベルまで十分低く抑えること（ALALAの原則） −万一の大きな事故を想定しても公衆の安全が確保されるような十分な隔離をとること（基本的立地条件） である。この基本的な考えを踏まえて、安全審査を客観的かつ合理的なものとするため、目的に応じて指針類が策定されている。 基本となる指針としては、 ○原子炉立地審査指針（「原子炉立地審査指針及びその適用に関する判断のめやすについて」） ○安全設計審査指針（「発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針」） ○安全評価審査指針（「発電用軽水型原子炉施設の安全評価に関する審査指針」） ○線量目標値指針（「発電用軽水型原子炉施設周辺の線量目標値に関する指針」） がある。また、必要に応じてこれら基本指針を補完する指針類が策定されてきた。 原子力安全委員会ホームページから、原子力安全委員会が用いる安全審査指針類タイトル一覧（原子力安全委員会決定等を含む）を 表１-１、表１-２に、および原子炉安全専門審査会内規等タイトル一覧を表２に示す。ここで、一部改訂の日付は、最終改訂の日を示す。 指針類の整備に当たっては、下部組織の各専門部会において、最新の科学技術的知見の進展に応じて、逐次見直しのための検討を行う。例えば、原子力安全委員会は国際放射線防護委員会1990年勧告を安全審査指針類へ取り入れるための検討を行うよう各専門部会へ指示している（平成12年4月17日付け）。また、安全審査指針類において、計量法における法定計量単位以外の単位を用いているものは、平成11年10月1日より計量法における法定計量単位に読み替えること並びに以後、改訂又は策定する審査指針類および専門部会報告書は法定計量単位による表記を用いることを決定している（平成11年9月30日付け）。 なお、安全審査指針等が行政庁における安全審査の審査基準として用いられるとともに、安全審査および後続規制において関連学協会の策定する規格・基準類の活用も積極的に行われている。これらを踏まえて、科学的合理性に基づく最新の知見を取り入れる観点から、国内外の状況を考慮し、指針類の体系化方策等の検討が進められている。 ＜図／表＞ 
＜関連タイトル＞ 原子力安全委員会の安全規制に関する活動（2001年） (11-01-01-02) 原子力安全委員会の安全規制に関する活動（2009年） (11-01-01-07) 安全審査指針体系図 (11-03-01-01) ＜参考文献＞ （1）内閣府原子力安全委員会事務局（監）：改訂12版 原子力安全委員会指針集、大成出版社（2008年3月） （2）原子炉安全専門審査会：原子炉施設の安全審査に用いる指針等（平成21年6月18日） （3）原子力安全委員会：原子力安全委員会安全審査指針集 （4）原子力安全委員会：原子力安全委員会の当面の施策の基本方針について（平成16年9月13日） （5）原子力安全委員会事務局：体系化検討小委員会における検討について（平成21年4月27日）
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