<解説記事ダウンロード>PDFダウンロード

<概要>
 平成14年度(2002年度)におけるわが国の原子力発電所の時間稼働率及び設備利用率
は、営業運転中の全原子力発電所(52基)平均で、それぞれ73.2%、73.4%であった。
<更新年月>
2004年02月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
 平成14年度(2002年度)のわが国(日本)の原子力発電所の設備利用率は、営業運転中の全原子力発電所(52基、総発電設備容量4,574.2万kW)平均で73.4%(平成13年度80.5%)、また、時間稼働率は、平均で73.2%(平成13年度80.9%)であった。
 わが国の電気事業用の原子力発電所は、1966年に日本原子力発電(株)・東海発電所(GCR:16.6万kW)が初めて営業運転を開始して以来、1975年前後に初期トラブルや応力腐食割れ(SCC:Stress-Corrosion Cracking)等のため、設備利用率は40〜50%程度と低迷したが、その後、設備の改善等を実施し、1983年度に時間稼働率および設備利用率ともに70%を超えて以来、10年以上にわたり70%台の高い比率で推移し、1995年度以降は80%を超える水準にあった。
 しかしながら、2002年度の設備利用率(括弧内に「時間稼働率」を示す)は、原子力発電所の不正問題に起因する点検等のため、定期検査の前倒し、定期検査期間の延長、計画外停止が行われたことなどから、2001年度の80.5%(80.9%)を下回り、73.4%(73.2%)であった。
 一方、2002年度には、52基中27基において定格熱出力一定運転が実施された結果、同運転を行わなかった場合と比較して、設備利用率が全体で0.5%程度上昇した。
 2002年度におけるわが国の原子力発電所の設備利用率および時間稼働率を表1-1表1-2に示す。また、炉型別の設備利用率および時間稼働率の総合平均を表2に示す。
 設備利用率および時間稼働率の定義は次のとおりである。
(1)設備利用率=(発電電力量/(認可出力×暦時間))×100(%)
(2)時間稼働率
・ユニットの時間稼働率
 時間稼働率=(発電時間/暦時間)×100(%)
・発電所別、電力会社別、合計の時間稼働率(出力按分をした平均時間稼働率)
 平均時間稼働率=((認可出力×発電時間)の合計/(認可出力×暦時間)の合計)×100(%)
<図/表>
表1-1 2002年度わが国原子力発電所の設備利用率と時間稼働率(1/2)
表1-1  2002年度わが国原子力発電所の設備利用率と時間稼働率(1/2)
表1-2 2002年度わが国原子力発電所の設備利用率と時間稼働率(2/2)
表1-2  2002年度わが国原子力発電所の設備利用率と時間稼働率(2/2)
表2 2002年度わが国原子力発電所の炉型別の設備利用率と時間稼働率
表2  2002年度わが国原子力発電所の炉型別の設備利用率と時間稼働率

<関連タイトル>
日本の原子力発電所の時間稼働率の推移(2004年度まで) (02-05-02-01)
日本の原子力発電所の設備利用率の推移(2004年度まで) (02-05-02-02)
平成14年度わが国の原子力発電所の時間稼働率および設備利用率 (12-01-01-24)

<参考文献>
(1)経済産業省原子力安全・保安院原子力安全技術基盤課(編):原子力施設運転管理年報平成15年版(平成14年度実績)、(社)火力原子力発電技術協会(2004年1月)p.31-35,p.41-43,p.54-63
JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ