熱出力一定運転

熱出力一定運転 ねつしゅつりょくいっていうんてん

 Operation at Constant Reactor Output. 原子炉の熱出力を原子炉設置許可で認められた最大値である定格熱出力に保ったまま運転する方法。冬季には海水温度が低いため復水器真空度が高まり蒸気タービン入口と出口の圧力差が夏季に比べ大きくなるので、蒸気タービンの回転力が増大して同じ熱出力でもより大きな電気出力が得られる。従来、日本では電気出力が定格値を超えない制限の下で運転を行う方式を採用していたため、冬季には原子炉熱出力を下げて運転してきた。他方、諸外国では一般に定格熱出力一定運転が行われている。そこで、幾つかのプラントで両運転方式の下での運転状態の比較試験を行い、夏季の熱出力を維持したまま冬季に運転した場合にも原子炉及び冷却系統に特に影響を与えず、蒸気タービン設備、電気設備(発電機、主変圧器)等の健全性にも問題が生じないことが確認され、日本でも熱出力一定運転が順次導入されつつある。


<登録年月> 2010年10月

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