<大項目> 原子力の行政・制度・政策
<中項目> 原子力開発利用長期計画
<小項目> 我が国の原子力開発利用の将来計画(第3章)
<タイトル>
原子力発電の将来見通しと原子力施設の立地の促進(平成6年原子力委員会) (10-01-04-04)

<概要>
 原子力発電の将来見通しと原子力施設の立地の促進は次のとおりである。
(1)原子力発電規模の見通し:今後の原子力発電の開発規模については、2000年において約4,560万キロワット、2010年において約7,050万キロワットの設備容量を達成することを目標とする。さらに長期的展望としては、2030年において約1億キロワットに達することが期待される。
(2)原子力施設の立地促進:国としても、立地円滑化の観点から地元と原子力施設が共生できるよう、関係省庁が一体となって地元の地域振興に一層きめ細かな支援を進めていく。また、立地地域において理解促進策を展開していくほか、用地取得の円滑化を図る。
 本稿は原文を掲載する。
<更新年月>
1998年05月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
第3章 我が国の原子力開発利用の将来計画
4.原子力発電の将来見通しと原子力施設の立地の促進
(1) 原子力発電規模の見通し
 現時点における商業用原子力発電の設備容量は、3837.6万kWであり、総発電電力量の約3割(1992年度実績で28.2%)を賄っています。
 今後の原子力発電の開発規模については、2000年において約4560万kW、2010年において約7050万kWの設備容量を達成することを目標とします。また、電力供給における原子力発電の割合は今後とも着実に拡大し、商業用原子力発電の総発電電力量に占める割合は2000年において約33%、2010年において約42%を占めるものと見込まれます。
 さらに、長期的展望としては、2030年における原子力発電の設備容量は約1億kWに達することが期待されます。

(2) 原子力施設の立地促進
 我が国の商業用原子力発電所の立地地点(サイト)は、現在17サイト(46基)であり、要対策重要電源として新規7サイトを含む12サイトが挙げられています。
 今後、上述の原子力発電容量を確保していくには、既存サイトでの増設に加えて新規サイトの確保が必要となりますが、原子力発電所の立地には計画から運転開始までのリードタイムが長期に及ぶことを考慮すると、早急に新規サイトの確保に向けて対策を充実させていくことが必要です。また、核燃料サイクル施設や核燃料サイクル確立のために必要な関連施設の立地対策も重要です。
 原子力施設の立地促進については、これまで国、地方公共団体、事業者等の積極的な立地促進活動等が一定の成果を挙げてきたものの、国民の意識の中から原子力に対する不信感、不安感が依然として払拭されていないことも一因となり、立地は年々困難になってきており、また、立地に伴う地域振興効果を期待する地元の声も、ますます多様化してきています。原子力施設の立地による波及効果を地域の長期的発展に結びつけることが重要ですが、その際、既存立地地点における地域の発展状況が、新規立地予定地点での理解を深める上で意義が大きいことにも留意する必要があります。原子力施設の立地促進の主体は事業者、地元の地域振興の主体は地元地方公共団体であることは言うまでもありませんが、国としても立地円滑化の観点から地元と原子力施設が共生できるよう、関係省庁が一体となって地元の地域振興に一層きめ細かな支援を進めていきます。また、立地地域において、マスメディアを通じた積極的な広報などの理解促進策を展開していくほか、用地取得の円滑化を図ります。また、中長期的観点から、第四紀層立地、海上立地、地下立地等の新規立地方式の研究や耐震設計高度化による立地技術の高度化に取り組んでいきます。
<関連タイトル>
原子力委員会と長期計画(平成6年原子力委員会) (10-01-01-01)
長期計画改定の背景(平成6年原子力委員会) (10-01-01-02)
長期計画策定に当たっての配慮事項(平成6年原子力委員会) (10-01-01-03)
安全の確保(平成6年原子力委員会) (10-01-04-02)

<参考文献>
(1)原子力委員会(編):21世紀の扉を拓く原子力 −原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画− 大蔵省印刷局(平成6年8月30日)
(2)原子力委員会(編):原子力白書 平成6年版 大蔵省印刷局(平成7年2月1日)
(3)日本原子力産業会議:原子力産業新聞 第1752号(1994年7月28日)
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