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<概要>
 平成10年度(1998年度)におけるわが国の原子力発電所の時間稼働率及び設備利用率は、営業運転中の全原子力発電所(51基)平均で、それぞれ84.7%、84.2%と高い水準を示した。
<更新年月>
2002年01月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
 平成10年度(1998年度)のわが国(日本)の原子力発電所の設備利用率は、営業運転中の全原子力発電所(51基、総発電設備容量4,4917万kW)平均で84.2%、また、時間稼働率は、平均で84.7%であった。わが国の電気事業用の原子力発電所は、1966年に日本原子力発電・東海原子力発電所(GCR)が初めて営業運転を開始し、1975年前後に初期トラブルや応力腐食割れSCC)等によって設備利用率は40〜50%で低迷したが、その後、設備の改善などを実施し、1983年度に時間稼働率及び設備利用率ともに70%を超えて以来、10年以上にわたり70%台の高い比率を維持してきた。そして、1995年には80%を超えた。
 1998年3月上述の東海原子力発電所(GCR)が閉鎖のため営業運転を停止した。今年度営業運転中の原子力発電所は51基である。
 1998年度のわが国の原子力発電所の設備利用率及び時間稼働率を 表1-1表1-2 に示す。また、炉型別の設備利用率及び時間稼働率を 表2 に示す。

 設備利用率及び時間稼働率の定義はつぎのとおり:
(1)設備利用率=(発電電力量/(認可出力×暦時間))×100(%)
(2)時間稼働率
・ユニットの時間稼働率
 時間稼働率=(発電時間/暦時間)×100(%)
・発電所別、電力会社別、合計の時間稼働率(出力按分をした平均時間稼働率)
 平均時間稼働率=((認可出力×発電時間)の合計/(認可出力×暦時間)の合計)×100(%)
<図/表>
表1-1 1998年度わが国原子力発電所の設備利用率と時間稼働率(1/2)
表1-1  1998年度わが国原子力発電所の設備利用率と時間稼働率(1/2)
表1-2 1998年度わが国原子力発電所の設備利用率と時間稼働率(2/2)
表1-2  1998年度わが国原子力発電所の設備利用率と時間稼働率(2/2)
表2 わが国の原子力発電所の炉型別の設備利用率と時間稼働率
表2  わが国の原子力発電所の炉型別の設備利用率と時間稼働率

<関連タイトル>
日本の原子力発電所の時間稼働率の推移(2004年度まで) (02-05-02-01)
日本の原子力発電所の設備利用率の推移(2004年度まで) (02-05-02-02)
平成10年度わが国の原子力発電所の時間稼働率及び設備利用率 (12-01-01-20)

<参考文献>
(1) 通商産業省資源エネルギー庁公益事業部原子力発電安全管理課(編):原子力発電所運転管理年報 平成11年版(平成10年度実績)、火力原子力発電技術協会(1999年10月)p.29、p.44-47、p.54-57
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