平成元年度我が国の原子力発電所の時間稼動率及び設備利用率 (12-01-01-11)

＜本文＞
　平成元年度の我が国の原子力発電所の時間稼働率を表１-１と表１-２に、設備利用率を表２-１と表２-２に示した。これらの表によれば、営業運転中の全発電所（37基、総発電設備容量2,928.0 万キロワット）平均で、時間稼働率は71.1％、設備利用率は70.0％であった。
　全プラントの運転状況を見ると、前年度に比べて、定期検査による停止期間が増大し、故障・トラブルによる停止期間が減少している。
　PWR が好調であった要因としては、前年度と比べて定期検査の件数が減少したこと、予防保全のために実施している1次冷却材ポンプ変流翼取付けボルトの取替工事件数が減少したこと等が考えられる。
　また、BWR が低下した要因としては、原子炉再循環ポンプ損傷のため福島第二原子力発電所 3号機の定期検査期間が大幅に伸びたこと等が考えられる。
　平成元年度中に定期検査を終了したプラントの平均検査期間は155日（5.2カ月）となり、昭和63年度と比較して20日（0.7カ月）増となっている。これは比較的長期間の定期検査を要したプラントのいくつかが、平成元年度分として集計されたことが大きな要因であると考えられる。なお、平均運転期間はここ数年同じ程度で推移している。
　故障・トラブルによる運転停止頻度及び故障・トラブルの件数は、低い水準で推移している。
　平成元年年度の新規運転プラントは次の 1基である。
　北海道電力（株）　泊発電所 1号機
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（PWR　57.9万キロワット）

＜図／表＞

＜参考文献＞
（1）科学技術庁原子力安全局編（平成2年）：平成元年度の原子力発電所における設備利用率について、原子力安全委員会月報、通巻第139 号、6-10.
（2）科学技術庁原子力安全局編（平成2年）：我が国原子力発電所の設備利用率、原子力安全委員会月報、通巻第139 号、20-23.
（3）科学技術庁原子力安全局編（平成2年）：我が国原子力発電所の時間稼働率、原子力安全委員会月報、通巻第 140号、34-37.