<大項目> 放射線影響と放射線防護
<中項目> 原子力施設に係わる放射線防護
<小項目> 放射線防護用の測定
<タイトル>
ハンドフットクロスモニタ (09-04-03-07)

<概要>
 原子力発電所など原子力関係施設をはじめ放射性同位元素取扱施設等において、管理区域から退出する作業者の身体および衣服の汚染密度を検査する必要がある。
 ハンドフットクロスモニタ(hand-foot-cloth monitor)は、管理区域の出入口に設置され、手部、足部および衣服部の各部のα線、β(γ)線を放出する放射性物質による表面汚染密度を測定するものである。放射性表面汚染計、体表面汚染モニタ等も同じ範疇にはいる。
<更新年月>
2001年03月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
 管理区域から退出する作業者の身体および衣服の放射性物質による表面汚染密度を検査し、作業者の被ばく防止および管理区域外への汚染の拡大を防止することが重要である。このため、α線、β(γ)線を放出する放射性物質による表面汚染密度を高い感度で測定できる測定器が必要である。また、作業場の床等の汚染を間接的に検出するためにもモニタは重要である。
 日本工業規格(JIS)では、ハンドフットモニタの規格化(Z4315)を行っている。この規格は、α線又はβ線を検出することにより、手足いずれか、または手足の表面上の放射性物質による汚染密度を、測定するハンドフットモニタについて規定している。このなかで、検出感度について次のように示されている。すなわち、α線測定用モニタは0.37Bq/cm2、β線測定用モニタは3.7Bq/cm2の表面汚染密度が十分に評価できる検出感度を有する。誤差は、直線目盛の計数率計については、各指示範囲において最大目盛値の±10%以内である。
 一般にハンドフットクロスモニタは、α線、β(γ)線を検出する検出器、検出器からの信号を処理する計測制御器および汚染の有無、汚染の箇所を知らせる指示警報装置等により構成されている( 図1 参照)。
 ハンドフットクロスモニタの検出器は、α線測定用は放射線に対して大きな入射面積をもつ比例計数型カウンタおよびシンチレーション型カウンタ等を、またβ線測定用は大口径 GM計数管 およびシンチレーション型カウンタ等が使用されている。検出器の個数は、検出器の種類および測定部位によって異なるがα線測定用は、6〜7個(手部4個、足部2個、衣服部1個)、β線測定用は、6個〜15個が使用されている。計測制御器は次のような機能を有している。
   1. 測定した計数値、計数率を測定部位毎に表示器に表示。
   2. 測定時間 (5秒〜60秒)の設定および測定経過時間の表示。
   3. 警報レベルの設定。(α線:3.7Bq/cm2,β線:37Bq/cm2で設定できる)
   4. 測定動作、汚染の有無の判定制御。
   5. 測定回数、汚染による異常回数の度数表示。
   6. 除湿装置、加温装置の制御(α線測定用)。
   7. バックグラウンド放射線の自動減算処理(β線測定用)。
  指示警報装置は、設定レベルを超えて汚染が確認された部位をランプ表示するとともに、ブザーが吹鳴して警報を報知する。また外部警報用入力信号として、無電圧リレー接点等が出力されている。ハンドフットクロスモニタの種類および性能を 表1 に示す。
<図/表>
表1 ハンドフットクロスモニタの種類及び性能
図1 ハンドフットクロスモニタの例

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<関連タイトル>
表面汚染検査計 (09-04-03-08)
サーベイメータ(α線、β線、γ線、中性子等) (09-04-03-04)
表面汚染モニタリング (09-04-06-04)
搬出入物品の検査 (09-04-06-08)

<参考文献>
(1) 日本アイソトープ協会:主任者のための放射線管理の実際 改訂2版、丸善(1994.12)
(2) 辻本 忠、草間朋子:放射線防護の基礎 第2版、日刊工業新聞社(1992.4)
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