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<概要>
 国の核燃料サイクル政策の一つプルサーマルについては、官民一体となった取り組みが強化されてきた。そうした中、8月に東京電力(株)原子力発電所における自主点検記録書き換えなどの不正問題が明らかになった。これに伴い、東京電力は2003年4月中旬までに17基すべての原子力発電所を停止する。これにより東京電力の予備発電能力は2003年3月にはゼロになり、綱渡りの電力供給となる。一方、新潟県及び福島県でプルサーマルの事前了承が相次いで白紙撤回され、開始時期が遅延することになった。
 北朝鮮では、1994年の米朝の枠組み合意に基づき、北朝鮮の核開発凍結の見返りに、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)によって軽水炉2基提供の作業が進められていた。しかし、10月16日、米国務省は、北朝鮮が米朝枠組み合意等に違反して核兵器用濃縮ウラン計画を進めていたと発表、北朝鮮はこの計画を認めた。国際社会はこれに厳しい対応を見せた。11月14日、KEDO理事会は12月分から同国への燃料用重油供給の凍結を決めた。一方、IAEA理事会は、北朝鮮に核兵器開発計画の即時中止と特別査察受入れを求める決議案を採択した。これに対し北朝鮮は、査察受入れを拒否するとともに、核施設の稼動、建設再開を表明し、12月12日、IAEAに対し封印と監視カメラの撤去を要請し、このあと自ら封印撤去を完了させた。これにより、寧辺にある黒鉛減速炉、放射化学施設等の監視が不能となった。
<更新年月>
2004年05月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
 
1.内外の原子力関係の出来事
月日 国内 国外
2002年
(平成14年)
1/3   仏ラアーグ再処理工場の新しい2施設に操業認可
1/8   OECD/NEA、原子力開発の持続を可能にする原燃サイクル開発について報告書
1/10 原子力委・革新炉検討会が初会合。コンセプトブックを6月をめどに取りまとめる方針 米DOE、ユッカマウンテンの最終処分場としての大統領勧告をネバダ州に事前通知
1/11   米規制委がE・Iハッチ原発の運転認可更新を認める
1/13   米DOE長官、余剰プルは全量MOX燃料に転換と決定
1/15 刈羽村において初の原子力委員会市民参加懇談会を開催  
1/17   フィンランド政府テオリスーデン・ボイマ(TVO)社が提出した同国5基目の原子炉の建設計画を原則承認
1/22,23 国際熱核融合実験炉(ITER)計画第二回公式政府間協議が東京で開催  
1/23   アメリカ・エネルギー省(DOE)のエイブラハム長官今後20年間に処分を計画している兵器級余剰プルトニウム34トンすべてをMOX燃料に転換すると発表
1/30 東北電力・女川3号機(BWR:82万5,000kW)、営業運転入り
▽2000年度エネルギー需給実績発表。原子力の一次エネに占めるシェアは、ほぼ横ばいの12.4%に
 
1/31   米デューク・エナジー社がエンジニアリング部門をフラマトムANP社に売却へ
2/1 日本原燃、使用済み燃料受入れ・貯蔵施設内PWR燃料貯蔵プール北壁部西側のプールライニングプレート部から漏えいがあると発表 ドイツ連邦参議院(上院)、改正原子力法案を承認
  仏産業省、長期の発電設備投資でEPR建設を検討へ
2/4   米DOEが2003年度予算で新規原子力開発費の増強を計画
  中国・嶺澳1号機が初臨海達成
2/6   中国・泰山原発2期工事で1号機(PWR:64万2,000kW)が送電開始
2/12 原子力安全保安部会「検査のあり方に関する検討会」が初会合  
2/15 日本原子力研究所(原研)と核燃料サイクル開発機構(サイクル機構)の新法人への統合に向けた文科省の「原子力二法人統合準備会議」が初会合▼資源エネルギー庁、柏崎市に全国初の原発立地地域の住民対話窓口となる「柏崎刈羽地域担当官事務所」を開設 アメリカ・ブッシュ大統領、原子力発電所の核廃棄物(原子力発電所の使用済み燃料および軍事部門から発生する高レベル放射性廃棄物)の地下貯蔵所をネバダ州ユッカマウンテンとすることを承認
2/17 エネ庁、MOX工場立地説明会を六ケ所村で開催  
2/22 わが国初のAPWR建設に向けた、経済産業省主催の日本原子力発電(原電)・敦賀発電所3,4号の設置に関わる第一次公開ヒアリングを敦賀市民文化センターにて開催  
2/23   仏閣僚会議、原子力安全規制体制の簡素化を承認
2/26   カナダ連邦議会・下院、国家放射性廃棄物法案を可決・承認。同法案は上院で審議へ
  BENLとBEがAP1000の実行可能性調査で協定
2/28 世界原子力発電事業者協会(WANO)、同理事会次期議長に日本人では初の関西電力・特別顧問の前田肇氏が内定したことを発表  
3/1   ベルギー政府、運転期間40年で順次閉鎖する段階的な脱原子力法案を閣議了解
3/4   米DOE、原発の事前立地認可手続きの施行へ
3/6 米国政府、関西電力・高浜発電所用ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料のイギリス原子燃料会社(BNFL)への返還輸送に同意する旨を日本政府に通知 ロシア連邦議会下院、海外からの使用済み燃料受入れを審査する委員会設置法案を可決。同委は法案の上院での可決、大統領の署名を経て発足する
3/8 経産相原子力安全・保安院は、電気事業者から提出されていた「定格熱出力一定運転に伴う発電設備の健全性評価」の確認を終了、同日、各電力に対し通知した  
3/11   スウェーデン・オスカーシャム地元議会、同地区での最終処分場の地質調査受入れを承認
  チェコのテメリン2号機で燃料装荷作業終了
3/12 第二回原子力立地会議開催。新たに6県の58市町村が振興対象地域に ベトナムに原子力導入調査運営委が設置
3/15 原燃の六ケ所ウラン濃縮工場事業許可取り消し訴訟に判決。国側の全面訴訟に  
3/19   IAEAが原子力施設へのテロ攻撃防止で行動計画
3/20 わが国初の定格熱出力一定運転、九電の玄海1号・川内1号で開始  
3/21   英環境相、北海会議の再処理見直し宣言に調印
3/26 サイクル機構「ふげん」廃止措置に向けた事業の進め方を報告。2003年3月停止、25年内目処に廃止措置
▽エネ庁、2002年度電力計画を発表
インド原子力規制審議会、クダンクラム原発のコンクリート打設を認可
3/27   米NEI調査で米国民66%が原子力の継続支持と判明
3/28   韓国が経済協力開発機構/エネルギー機関(OECD/IEA)に加盟
3/29   フラマトムANPがカナダ子会社を設置
3/31   英国ブラッドウェル原子力発電所が発電を終了
4/1 原子力安全・保安院に「核燃料管理規制課」新設  
4/2   ウェスチングハウスが米原子力規制委にAP1000の認証申請
4/3 文科省のRI処分懇談会、年度内にRI廃棄物処分候補地選定作業開始の方針を打ち出す  
4/4 原子力安全・保安院が2001年度原子力施設のトラブル発生率をまとめ  
4/8   アメリカ・ネバダ州のK・グイン知事、ユッカマウンテンに核廃棄物の最終処分場を建設する計画に反対の意を正式に表明
  豪州の放射線防護機関が取替用研究炉の建設認可
4/9 平成13年版原子力安全白書が閣議で配布、了承された。同白書では、事故・故障の発生につながりそうな「種」に対して完成を磨いておくことを協調  
4/10   スウェーデンで3つ目の処分場候補地自治体は地質調査受入を拒否
4/11   中国国務院、競争原理を導入する電力体制改正案を承認
4/12 サイクル機構、ロシアの余剰核兵器解体プルトニウムを用いたバイパック燃料集合体の照射試験が目標燃焼度に達したと発表。世界初、国際協力でのロシア解体プルトニウム処分が実現  
4/16   アメリカ・エクセロン社、PBMR開発国際共同事業体から「詳細実行可能性調査が完了した時点で撤退する」意向を表明
4/22 「政治・社会変化の中の原子力-今、試されるとき」をテーマに35回原産年次大会が埼玉県で開催  
4/25   アメリカ上院、プライス・アンダーソン(原子力損害賠償)法の延長など含んだ包括的なエネルギー法案を可決
4/26 エネ庁、2000年度一次エネ需給実績を発表  
4/27   ドイツの改正原子力法が施行
4/30   スペインがバンデリョス原発サイトへのITER立地を提案
4/31   ロシアのオブニンスク原子力発電所が閉鎖
5/1   カナダ・オンタリオ州で、午前1時より電力市場完全自由化がスタート
5/2   インドとベトナムが原子力利用協力で了解覚書締結
  米規制委がサバンナリバーでのMOX製造施設で安全評価報告書案作成
5/3   米規制委、3原発で出力増強を認可
5/8 経産省原子力安全・保安院、高速増殖炉「もんじゅ」の設置変更許可の審査を「妥当」と判断し、原子力安全委および原子力委に諮問 アメリカ下院、ネバダ州ユッカマウンテンに使用済み燃料と高レベル放射性廃棄物の貯蔵所を建設するというブッシュ大統領の勧告を支持、同議決を上院へ送付
5/13 経産省原子力安全・保安院、2001年11月に発生した中部電力・浜岡1号機(BWR:54万kWh)の余熱除去系蒸気凝縮系配管の破断および、制御棒駆動機構ハウジング下部付近での漏えいが発見された、2件の事故についての最終報告書を取りまとめ  
5/21 原子力委部会、使用済み燃料中間貯蔵施設安全審査指針案を了承  
5/22   ブルガリア原産の国民意識調査で77%がコズロドイ原発の早期閉鎖に反対と判明
5/24   フィンランド議会は107対92の票決で新規原子力発電所の建設を原則的に認めると判断
5/28   中国・嶺澳1号機が営業運転開始
5/29 内閣府・総合科学技術会議、青森県六ケ所村をITERの国内候補地として政府間協議に正式提案することを了承  
5/31 原電・鷲見禎彦社長、栗田幸雄福井県知事らに、敦賀1号機(BWR:35万7,000kW)の運転を2010年に停止する方針を伝えるのと同時に、3・4号機(APWP:各153万8,000kW)の増設計画に理解を求めた チェコのテメリン2号機が初臨海達成
  スウェーデンの世論調査で80%が原子力支持と判明
6/4 政府、京都議定書の批准を閣議決定。翌5日には国連事務局に受諾文書が寄託された  
6/4-6   ITER計画第4回公式政府間協議がフランス・ガダラッシュで開催、ITER建設候補地としてわが国の青森県六ケ所村、欧州連合(EU)のフランス・ガダラッシュ、スペイン・バンデリョス、カナダのクラリントンの4サイトが出揃う
6/6   ロシアがクラスノヤルスクで使用済燃料の乾式貯蔵施設建設へ
6/7 参議院において安定供給、環境保全を重点としたエネルギー政策基本法が賛成206、反対27で可決、成立した 米規制委、ターキーポイント3,4号機の認可申請を承認
6/8   BNFL、8期のマグノックス炉の閉鎖を前倒しすると発表
6/10   米DOE、人材育成で大学に助成金制度創設
6/11   スウェーデン議会がエネルギー政策法案を可決。同法案は原子力発電所の段階的廃止に期限を設定せず、脱原子力政策の継続は原子力産業界との合意を模索する内容となっている。
  リトアニアが2009年のイグナリナ2号機閉鎖に原則同意
6/13 福井県、原電が進めている敦賀3・4号機増設計画について、国の電源開発基本計画に組み入れることに同意する知事意見書を経産省・資源エネルギー庁に提出 カナダ連邦議会上院において、使用済み燃料の管理方法の選定手順などを定めた法案が可決。今後内閣の助言のもと、女王(総督)の承認により成立へ
  BNFLが長期戦略で2グループ制組織再編
6/14   チェコがOECD/NEAに加盟
6/16   仏の総選挙で原子力推進政党が勝利
6/19 総合科学技術会議、来年度の予算重点配分を決定。燃料サイクル技術も対象に
▽福島県が将来的には現行の二倍以上になる核燃料税条例改定案を議会に提出(7/5可決)
 
6/20   スイス議会が2つの反原子力法案を否決
6/24   米DOE、事前立地認可申請の補助金交付先を選定
6/25 原子力安全・保安部会、原子力施設の検査制度の今後の基本方針を了承  
6/26   EC、エネルギー・グリーンペーパーに関する加盟国の意見報告まとめ
6/28 日本原燃、使用済み燃料受入れ・貯蔵施設のPWR燃料貯蔵プールでの漏えい場所がプール壁面の最下段横方向の溶接部にあると発表  
7/1   ドイツ・EON社、イギリス第2位のパワージェンの買収が完了したと発表。この結果、EON社の年間電力供給量は約3,400億kWhに達し、19カ国・約3,000万の顧客を抱えることになった
7/3   仏ラファラン新政権、電力公社を一部民営化する方針を発表
7/4 関西電力・高浜発電所で保管されていたBNFL製MOX燃料を積載した輸送船「パシフィックピンテール号」がイギリスに向け出航  
7/5 福島県議会、核燃料税を核燃料価格の7%を10%にするとともに、核燃料1kg当たり1万1,000円の重量税を導入する核燃料税増条例を可決。同県は11月の施行をめざし、9日に総務省に協議書を提出 インドネシアの原子力庁長官にスントノ氏が就任
  米DOE、アイダホ研を第四世代原子炉の技術開発拠点に指定
  ロシア原子力発電公社が電力輸出で権益取得
7/9   米議会上院がユッカマウンテン計画を承認
  IAEA、ブルガリア・コズロドイ原発の安全審査で「西側原子炉と同等まで改善」と評価
7/10 文科省、原子力安全規制等懇談会を始動。安全規制見直しに着手  
7/11   仏原子力庁、シロエット実験炉を閉鎖
7/12 総合資源エネルギー調査会・電源開発分科会、2002年度の審議を行い、原電・敦賀3,4号機を2002年度の国の電源開発基本計画に組み入れることを了承
▽2法人統合準備会合が基本報告書を検討
ロシア原子力省(MINATOM)のルミャンツェフ大臣、ロシアがイランで建設中のブシェール1号機(VVER-1000:100万kW)の使用済み燃料をロシアが引き取ると正式発表
  フラマトムANPが米WGIの機器サービス部門を買収
7/15   チェコ、国営電力を再編し原子力部門新設
7/17 東京電力、総務省に対し、5日に可決した福島県の核燃料税の引き上げに不同意するよう要請 EC、持続可能な開発に関する世界サミットに向け対途上国エネ協会を提言
7/18   中国・嶺澳2号機で燃料装荷が完了
7/22 原子力安全・保安部会、新検査制度の検討に着手 ルイジアナ・エナジー・サービスの遠心分離法濃縮事業にカメコ、WHが参加
7/23   アメリカ・ブッシュ大統領、ネバダ州ユッカマウンテンを核廃棄物の貯蔵所として認める共同決議案HJRes87に署名。これにより、ユッカマウンテンに核廃棄物の貯蔵所を建設することが正式に決定
7/25   豪州、低レベル廃棄物処分場サイトを来年初頭までに決定へ
7/29 文科省研究炉等規制検討会、研究炉規制の見直しに着手 OECD/NEA、京都議定書関連の報告書で原子力の役割協調
7/30   米規制委、原子力発電所での可燃性ガス管理基準の緩和を検討
7/31   カナダのブルースパワー社、来春にブルースA-3、4号機の運転再開を目指す
8/1 経産省原子力安全・保安院INES評価小委、2001年11月に発生した中部電力・浜岡1号機の蒸気凝縮系配管の破断を国際原子力事象評価尺度(INES)に基づく評価で「レベル1」とした  
8/2 経産省、2002年度の電源開発基本計画を決定。同計画に、原電・敦賀3,4号機計画が組み入れられた 英産業省、旧ソ連東欧の安全支援で新計画
8/5 国の原子力政策をめぐり、原子力委と佐藤栄佐久福島県知事が同県エネルギー政策検討会の場で直接意見交換 BE社、破綻の機器に。英国政府に援助要請
文科省ITER規制検討会始動  
8/7 原研新理事長に斎藤伸三氏就任が閣議了解 朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)、北朝鮮の琴湖地区の建設サイトに原子力発電所本体基礎部分へのファースト・コンクリート注入を祝う起工式を開催。これにより本体工事が本格的に始動へ
8/9   BNFLが韓国の新規炉で機器供給契約受注▼米規制委、国内の全PWRに圧力容器上蓋の補足検査実施を勧告
  上蓋の補足検査実施を勧告
8/21   フラマトムANPが米TMIのサービス業務受注
8/22   ブルガリア、原子力規制庁を独立組織に改組
8/26 経済産業相、泊3号機増設について、原子力委および安全委にダブルチェック諮問 フィンランドのエネ連合、欧州の将来の電力供給予測を公表
8/27   中国・広東嶺澳2号機(PWR:98万5,000kW)が初臨海▼遠心分離法によるウラン濃縮工場の建設を計画しているルイジアナ・エナジー・サービシズ(LES)社はテネシー州ハーツビルとアラバマ州べラフォンテの2地点を濃縮工場の建設候補地として米規制委に通達
8/28   米エネ省、ウラン転換施設の建設をフラマトムANPらの新会社に発注
8/29 経産省原子力安全・保安院、東京電力の福島第一、同第二、柏崎刈羽の3原子力発電所において、過去に東京電力が行った自主点検の記録に不正などの疑いがあると発表  
8/30 自主点検記録不正問題受け、原子力安全保安院が原子力関係16社に総点検を指示  
9/2 東電、自主点検不正問題を受け、首脳陣の辞任などを発表  
9/3   中国が京都議定書を承認
9/5   経営危機に陥ったブリティッシュ・エナジー(BE)社が政府に緊急の財政支援を要請
9/8 エネ庁、高レベル廃棄物処分で公開討論会  
9/9 原子力安全委が自主点検記録不正再発防止に向けた基本方針などまとめ、具体的対応検討開始  
9/10   ルイジアナ・エナジー・サービス(LES)は遠心分離ウラン濃縮工場の建設サイトをテネシー州ハーツビルに決定
  OECD/NEAが世界のウラン需給報告書発表
9/12 平山征夫新潟県知事、西川正純柏崎市長、品田宏夫刈羽村長の三者会談において東京電力・柏崎刈羽3号機へのプルサーマル導入計画の事前了解を白紙撤回で一致 スイスの州民投票、低・中レベル廃棄物処分場計画を否決
9/13 三菱重工、米国から原子炉機器受注を発表  
9/14   中国の嶺澳2号機が初併入
9/16   米ロがプルトニウム在庫量削減で今後の協力分野を特定
9/17 東電、一連の不正問題関連の社内調査結果を公表  
小泉純一郎首相、北朝鮮の平壌を訪問、金正日総書記と初の日朝首脳会談  
9/19 「第四世代国際フォーラム(GIF)」政策グループの会合が東京で開催 DOEはアメリカ濃縮会社(USEC)と新型ウラン遠心分離機を共同開発することで合意
  キューバがNPTへの加盟意思を表明
9/20 東京、東北、中部の3電力、過去の点検で、再循環系配管にひび割れ兆候発見されていたことを公表  
9/21   中国初のCANDU炉、泰山Ⅲ-1が初臨界達成
9/23   スイス議会下院、再処理のモラトリアム提案を否決
9/24   米規制委、ワッツバー原発でのトリチウム生産を承認
9/25   ロシアとインド、クダンクラム原発関連の3契約に調印
9/26 佐藤栄佐久福島県知事、定例県議会において、東京電力・福島第一3号機のプルサーマル計画導入について事前了解を撤回したとの考えを示した  
9/27 東京電力点検記録簿不正の調査過程に関する評価委、中間報告書を取りまとめ  
10/1 原子力安全・保安院部会、自主点検関連問題で中間報告。再発防止策まとめる  
10/3   仏の専門家グループが再処理工場と白血病増加の関連性を否定
10/4   姜錫柱・北朝鮮第一外務次官が、アメリカ・ブッシュ大統領の特使として平壌を訪れていたケリー国務省次官補に核開発継続の継続を認めるとともに核兵器の所有も示唆
10/8 カミオカンデでニュートリノを検出した小柴昌俊・東京大学名誉教授がノーベル物理学賞を受賞  
10/9   米規制委、圧力容器上蓋腐食で対策の不備を指摘する報告書
10/10   リトアニア議会、イグナリナ2号機の2009年閉鎖を承認
10/11   EU加盟国の食品照射の現状等をまとめた初の報告書を欧州委が採択
10/14   独の新政権、オブリッヒハイム原発を2005年後半に閉鎖する決定
10/15 東電新社長に勝俣恒久副社長が就任 スペインがゾリタ原発を2006年に閉鎖と決定
10/16   アメリカ・国務省バウチャー報道官、北朝鮮が米朝枠組み合意等に違反してウラン濃縮計画を進めていたと発表
10/17 原研、東海村の動力試験炉(JPDR)の廃止届を文科省に提出  
10/18 原子力立地会議が新たに24市町村を支援地域に指定  
10/21   米ビスコンティ研の世論調査で原子力支持派が過去最高レベルに
10/25 原子力安全・保安院、福島一・1号機に一年間の停止処分を決定  
10/28 原子力安全委、同委設置依頼初の勧告「原子力安全の信頼の回復に関する勧告」を内閣総理大臣を通じ経済産業大臣に行うことを決定  
10/30 青森県六ケ所村で、ITER政府間協議  カナダのオンタリオ・パワー社、ピッカリング4号機の運転再開は半年遅延と発表▽北朝鮮、濃縮による核兵器開発計画を認める。米朝枠組合意の行方が焦点に。
11/1 日本原燃、六ケ所再処理工場で化学試験を開始  
11/4   米ピッツバーグ大のTMI事故・追跡調査で地元住民の健康に影響なしとの結果
11/5 自主点検記録不正問題の再発防止に向けた電気事業法と原子炉規制法の改正案が閣議決定  
11/7 文科省、放射線安全規制検討会を始動  
11/12   ロシア、カザフ、キルギスが共同でウラン生産事業へ
11/14   KEDO理事会、北朝鮮の核兵器開発計画を受け、同国への燃料用重油の供給を12月分から中断することを合意
11/15 日本原燃、使用済み燃料受入れ・貯蔵施設のPWR燃料貯蔵プールでのプール水漏えいの原因として溶接部の不備であるとする調査状況を経産省原子力安全・保安院に報告  
11/18 原子力安全委が原子力安全施設評価プロジェクトチーム設置  
11/19   中国の泰山Ⅲ-1が送電開始
11/22 原子力安全委、北海道電力・泊3号機設置に関わる第二次公開ヒアリングを開催 ウクライナ議会、K2/R4計画でロシアからの貸付保証を批准
11/25   BNFL、モスクワ事務所開設を決定
11/27   ウエスチングハウスが仏原発に燃料供給へ
11/28 政府、核燃料サイクル協議会を開催  
11/29 経産省原子力安全・保安院、東京電力・福島第一1号機(BWR:46万kW)を格納容器漏えい率偽装により2002年11月29日~2003年11月28日の1年間、同炉の原子炉停止処分を行うと東京電力に正式に通達 国際原子力機構(IAEA)理事会は北朝鮮に核兵器開発計画の即時中止とIAEAの保障措置の受入れを求める決議案を採択
  カメコ社、ブルースパワー社への出資を一次増額
12/2 福島県が知事を囲む会開催。同県のエネルギー政策テーマに議論  
12/4   USEC、遠心分離ウラン濃縮試験施設をオハイオ州パイクトンにあるポーツマス工場サイトに建設すると発表
12/5 文科省、2法人統合準備会議で、個別事業の見直しに着手  
12/6   IAEAイラク核兵器関連査察団がバグダッド近郊のツワイサ原子力研究所の査察を開始
12/8   IAEA、イラクから核兵器関連の報告書を受理
12/11 改正電事法および原子炉等規制法改正案が可決・成立  
12/12   北朝鮮スポークスマンはKEDO理事会の12月分からの重油供給中断を決定したことに対し「電力生産に必要な核施設の稼働と建設を即時再開する」と発表。またIAEAに対し保障機器の撤去も要求
12/19 原子力発電環境整備機構(NUMO)、高レベル放射性廃棄物の最終処分施設の設置可能性調査を希望する自治体の公募を開始  
12/24   IAEAは、22日に北朝鮮が寧辺にある黒船実験炉(5,000kW)とその使用済み燃料プールから保障用シールを取外し、監視カメラを使用できないようにしたと発表
12/25 河瀬一治敦賀市長、原電に対して敦賀3,4号機増設に伴う事前了解書を手渡した。栗田幸雄福井県知事も同日に事前了解を行った  
12/26 平沼赳夫経産相、サイクル機構の高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい対策改造工事による原子炉設置変更を許可  




2.社会一般の出来事
月日 国内 国外
2002年
(平成14年)
5/31~6/30   第17回ワールドカップ・サッカー、韓国・日本で開催
8/5 住基ネット稼働  
9/17 日韓首脳会談  
10/3-5   ケリー米国務次官補が訪朝、北朝鮮は核開発の継続と核兵器の所有を示唆
10/8 小柴昌俊・東京大学名誉教授がノーベル物理学賞  
10/9 田中耕一氏(島津製作所)がノーベル化学賞受賞  
10/15   北朝鮮・拉致被害者5人が24年ぶりに帰国。
10/23   モスクワでチェチェン共和国の武装勢力による劇場占拠事件発生

<関連タイトル>
2001年(平成13年) (17-01-07-02)

<参考文献>
(1)日本原子力産業会議:年表 = 2002/2003の主な動き、原子力年鑑2004年版・総論(2003年11月)、p.101-105
(2)日本原子力産業会議:2002年原子力界の主な動き、原子力産業新聞(2002年12月19日)
(3)集英社:イミダス imidas2003、imidas2004
(4)日本原子力産業会議:核拡散を巡る世界の動き、原子力年鑑2004年版・各論(2003年11月)、p.16-18
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