<本文>
平成5年度における放射性同位元素等に係る事故は、紛失1件、その他1件であった。また、周辺公衆への影響はなかった。
(1)平成5年度(1993年度)における放射性同位元素等に係る事故は、(財)田附興風会北野病院における医療用ラジウム針による汚染、労働福祉事業団香川労災病院における医療用セシウム線源の所在不明の計2件であった。これらについては、再発防止のための指導等、所要の措置を講じた。
放射線障害防止法令に基づき科学技術庁(現文部科学省)に報告のあった
放射性同位元素取扱施設の事故・故障(平成5年度) |
発生年月 | 態様 | 事業所名 | 概 要 |
5. 5.14(判明) | 汚染 | 財団法人田附興風会北野病院 | 同病院の線源保管場所において、医療用ラジウム線源226Ra、110MBq)を落とし、室内の一部において法令の基準値を越える表面密度が認められたため、平成5年5月14日に当庁に連絡。6月22日に除染作業等が完了し、線量が検出限度以下になったことを確認した。
当該線源は昭和3年より所持され、長年使用されず、廃棄される予定であったもの。 |
5.12.10(判明) | 紛失 | 労働福祉事業団香川労災病院 | 同病院の治療室において、放射性同位元素の総数の確認を行ったところ、医療用セシウム線源1個(137Cs、2.22GBq)の所在不明が判明し、平成5年12月10日、当庁に連絡。調査の結果、正式に紛失が判明した
当該線源は、昭和61年より子宮ガンの治療のために使用されていたもの。 |
<関連タイトル>
放射性同位元素等取扱事業所における事故等の年度推移(1998年度まで) (03-05-04-01)
放射性同位元素 (08-01-03-03)
放射性同位元素等取扱施設からの放射線(能) (09-01-02-07)
<参考文献>
原子力安全委員会(編):「平成5年度の放射性同位元素取扱施設の事故・故障(放射線障害防止法に基づき報告があったもの)」、平成6年度版 原子力安全白書、81、364、(1995).