<大項目> 核燃料リサイクル施設
<中項目> 探鉱
<小項目> ウラン等の資源
<タイトル>
ウラン・トリウムを主成分とする鉱石鉱物と種類 (04-02-01-04)

<概要>
ウラン鉱物およびトリウム鉱物は、いずれも放射能を有し、これによって他鉱物からかなり容易に区別される。ウランは四価または六価の状態で天然に産するが、四価のウランは容易に酸化されて六価のウランとなる。トリウムは四価の元素として独立の鉱物を作るが、トリウム元素そのものは酸化されて六価とならず、トリウム鉱物の種類はウラン鉱物の種類と比べると、はるかに少ない。
<更新年月>
1998年05月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
 ウラン鉱物およびトリウム鉱物は、いずれも放射能を有し、これによって他の鉱物からかなり容易に区別される。
 ウランは四価または六価の状態で天然に産するが、その化学的性質は全く異なる。四価のウラン(Urarous Ion)は1.05オングストロームのイオン半径をもち、同じ位のイオン半径をもつトリウム(1.10オングストローム)、カルシウム(1.06オングストローム)、イットリウム(1.06オングストローム)や、その他の希元素ときわめて近い化学的性質を持つ。このため四価のウランは結晶内で置換体を形成し、独立の鉱物を作る他に酸化物、複合酸化物、リン酸塩、ケイ酸塩として産する。
四価のウランは、容易に酸化されて六価のウランとなる。六価のときは酸素と強く結合してウラニルイオン( 表1 参照)を作り、溶液中や結晶中でもその結合を保持している。ウラニルイオンは表1の一般式で示される化合物を作る。天然には表1下段に示されるものが知られている。
 ウラン・トリウム鉱物は、成因的に一次鉱物と二次鉱物とに分類される。一次ウラン・トリウム鉱物中では、主成分としてのウランあるいはトリウムは四価の形で含まれており、二次ウラン鉱物中には六価のウランとして、あるいは二価のウラニルイオンとして含まれている。四価のウランを含む二次鉱物は種類が少なく、かつまれである。二次トリウム鉱物では、トリウム自身の原子価には変化がない。トリウムは四価の元素として独立の鉱物を作るほか、ウラン、ジルコニウム希土類元素などを置換することは、ウランと同様である。しかしトリウム元素そのものは、酸化されて六価とならず、したがってトリウム鉱物の種類はウラン鉱物の種類に比べると、はるかに少ない。
 現在ウランあるいはトリウムの鉱石鉱物として知られているものは、デービド鉱、ブランネル石、センウラン鉱、ニンギョウ石、リンカイウラン石、カルノー石、ツャムン石、メタチャムン石、フランセビル石、トール石、コフィン石の11種である( 表2−1 および 表2−2 参照)。
<図/表>
表1 化学式および化学名
表2−1 ウラン・トリウムを主成分とする鉱石鉱物
表2−2 ウラン・トリウムを主成分とする鉱石鉱物

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<関連タイトル>
ウランの地殻中での挙動とその分布 (04-02-01-01)
坑内の放射線 (04-03-02-01)

<参考文献>
(1) 日本学術振興会ウラン・トリウム鉱物研究委員会(編集):『ウランその資源と鉱物』 朝倉書店(昭和36年3月)。
(2) 動力炉・核燃料開発事業団(編集):『ウラン鉱業技術集』(1968年7月)。
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