<大項目> 核燃料リサイクル施設
<中項目> 探鉱
<小項目> ウラン等の資源
<タイトル>
カナダのウラン鉱業政策と資源量(レッドブック2003) (04-02-01-09)

<概要>
 公営ウラン企業の民営化が進められ、外資規制が緩和されて、ウラン産業における政府の関与が減らされている。
 2003年1月現在の$80/kg以下のコストで回収可能な在来型既知ウラン資源量は438.5千tUで、世界第3位である。さらに、850千tUの$130/kgU以下で回収可能な推定追加および期待資源が存在するものと推定されている。
<更新年月>
2005年01月   (本データは原則として更新対象外とします。)

<本文>
1.政策
 カナダにおけるウラン資源開発は、一般の鉱業と同じように、州政府の管轄下にあり、各州の鉱業法および環境関連の法律に規制されているほか、「原子力安全・管理法」、「原子力法」、ウラン・トリウム鉱業規則(1988)、カナダ投資法により連邦政府の規制を受けている。
(1)開発政策
・公営ウラン企業の民営化
 かつて、連邦政府は国営のEldorado社を通じてウラン資源開発および転換事業に、またサスカチワン州政府も州営のSaskatchewan Mineral Development Corporation(SMDC社)を通じて州内のウラン鉱山・探査に積極的に係ってきた。1988年にEldorado社とSMDC社が合併しCAMECO社を設立した。サスカチワン州政府と連邦政府は所有株式を民間に売却し、ウラン産業における政府の関与を減らしている。
・外国人所有制限
 ウラン資源開発への外資規制に関して、探査段階では規制されないが、生産段階では外資は49%までとされている。しかしながら、プロジェクトがカナダ人によって支配されている場合、またはカナダ人のパートナーが見つからないことが明確に示され、内閣により承認された場合は49%以上の外資が認められる。現に、Cluff Lakeは外資100%であり、McClean Lake鉱山は外資77.5%で許可されている。
(2)輸出政策
 以下の条件を保証した国に対してウランの輸出を認める政策を採用している。
・核不拡散条約締結国、又はこれと同等の条約加盟国で、全ての原子力施設についてIAEAの査察を受け入れる国であること。
・ カナダが供給するウランに対する保障措置、第三国への移転、カナダ産ウランから生じる高濃縮ウラン・プルトニウムの使用等に関する二国間協定を締結していること。
2.ウラン資源
 「URANIUM−RESOURCES,PRODUCTION AND DEMAND−2003,OECD(2004)」によれば、2003年1月1日現在の$80/kg以下のコストで回収可能な在来型既知ウラン資源量は438.5千tUで(カナダは回収コスト$80/kgU以上の既知資源量を集計していない)、世界第3位である(図1および図2)。うち、現時点で競争力のある$40/kg以下のコストで回収可能なウラン資源量は383.8千tUである。さらに、850千tUの$130/kgU以下で回収可能な推定追加および期待資源が存在するものと推定されている。ウラン鉱山のサイトを図3に示す。
(1)既知資源
 カナダの在来型既知ウラン資源の大半はアサバスカ堆積盆地(サスカチワン州)とThelon(シーロン)堆積盆地(北西準州)の原生界の不整合関連型鉱床に賦存している。これらの鉱床は単金属または多金属鉱床であり、不整合境界部、または不整合境界部の上位または下位に胚胎している。ピッチブレンドは単鉱物鉱床に多く、ウラン−ニッケル−コバルト含有鉱物は多金属鉱床に多い。平均品位は1%U未満から2〜5%Uの範囲まで変化し、一部の鉱床では部分的に10%Uを超えている(表1)。
(2)存在が推定される資源
 不整合関連型鉱床が胚胎する可能性が高いサスカチワン州のアサバスカ堆積盆地と北西準州のシーロン堆積盆地に約50千tUの新たなウラン資源の発見が期待されている。
 これら地域で調査が続けられており、アサバスカ堆積盆地東部と北西準州のKiggavik方向で有望な結果が得られている。
<図/表>
表1 カナダのウラン鉱山の概要
図1 主なウラン生産国の確認ウラン資源
図2 主なウラン生産国の推定追加ウラン資源
図3 カナダの主なウラン鉱床

・図表を一括してダウンロードする場合は ここをクリックして下さい。


<参考文献>
(1)OECD/NEA,IAEA:Uranium 2003:Resources,Production and Demand, OECD(2004)
(2)OECD/NEA:URANIUM−RESOURCES,PRODUCTION AND DEMAND−1997,OECD(1998)
(3)OECD/NEA:URANIUM−RESOURCES,PRODUCTION AND DEMAND−1989,OECD(1990)
(4)Natural Resources Canada:Canada’s Uranium Industry,(1997)
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