黒鉛

黒鉛 こくえん

 金属光沢をもった炭素の同素体のひとつ。六方層状結晶構造をもち、黒ないし鋼灰色で、硬さ1〜2、比重は天然のものは約1.6であるが、人工の高密度のものは2.3で、比重の高いものほど原子炉材料としてすぐれている。黒鉛は中性子の減速能力は高く、熱中性子炉の減速材、反射材として利用される(マグノックス炉、高温ガス炉など)。また耐高温材料で強度が高く、かつ熱容量も大きいので温度変化が緩慢であり、また負の大きな反応度係数は原子炉の出力変動を抑制することができることから、高温ガス炉用材料とし利用される。


<登録年月> 1998年02月

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