ある放射性物質などを含む流体と他の抽出溶媒などの流体を接触させつつ互いに逆方向に流す(この操作により放射性物質を抽出する)方法を向流接触(抽出法)という。ある流体と他の流体または流れの間に電熱や物質の移動を連続的に行わせるために、両流体を直接または間接的に接触させつつ逆方向に流す場合を向流といい、同方向に流す場合を並流という。並流の場合は装置の入口において流体の推進力が最大で徐々に減少し出口で最小となる。これに対し、向流の場合は推進力の分布は装置の各部で比較的均一となる。さらに装置出口の両流体の状態に関して、たとえば熱交換の場合に向流では低温流体の出口温度を高温流体の出口温度より高くすることが可能であるが、並流ではできない。ウランの精錬、再処理などに利用される。