原子炉から出るエネルギーを直接利用して鉄鉱石の直接還元を行う技術。原子炉としては高温ガス炉が早くから検討の対象となってきた。鉄鉱石の直接還元には冷却材ヘリウムで炉心出口温度を1000℃以上にする必要があり、そのためには、燃料要素、減速材などの耐熱性、耐久性、配管・原子炉(圧力)容器、燃交換器等に用いる耐熱性金属材料の開発が前提となる。1973年度に当時の工業技術院は、熱出力50MWの高温ガス実験炉に接続される直接製鉄パイロットプラントの完成を目指した高温還元ガス利用による直接製鉄技術開発プロジェクト第一期計画を発足させ、基礎的基盤技術を確立して1980年に終結した。高温ガス実験炉の建設を待つ段階にある。