原子(半径約10−10m)は原子核とその周りを回転している電子から構成され、原子核(半径約10−14m)は+eの電荷をもつ陽子と電気的に中性な中性子から構成される。原子番号Zの中性原子はZeの正電荷をもつ原子核と−eの負電荷をもつZ個の電子から成るから、陽子数Zは原子番号と等しい。核子の総数すなわち陽子数Zと中性子数Nとの和を質量数A(=Z+N)という。ZとNを与えれば原子核の種類は決まり、こうして決めたものを核種と呼ぶ。原子の化学的性質はZで決まるので、Zが同じでもNの異なる種類は同一元素に属し、これを同位元素という。原子の質量の大部分は原子核のものである。