減圧事故

減圧事故 げんあつじこ

 原子炉において、冷却材圧力が減少し炉心の熱的安全裕度が低下して生じる事故。安全評価の対象となる事象としては、加圧水型炉の加圧器逃し弁の誤全開による一次系圧力の異常な減圧、及び出力運転中の非常用炉心冷却設備の誤起動がある。いずれの場合も圧力の減少に伴い炉心の安全裕度が低下するが、原子炉圧力信号や原子炉冷却材温度信号により原子炉スクラムが起こり、事態は終息する。ここでの安全裕度は、バーンアウト熱流束(限界熱流速ともいう)に対する相対的な値で判断される。高温ガス炉等のガス冷却炉では、一次冷却材の減圧事故及び加圧事故が最も厳しい事故事象と想定されている。


<登録年月> 2010年12月

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