原子力施設等において重要で且つ発生の可能性のある事象の連鎖をシナリオとして想定して実施する安全評価をいう。発生確率が1をかなり下回るような事象も含めて多様な連鎖を同時に取り扱う確率論的評価と対比して用いられる。決定論的評価では、通常考え得る最大級の異常または事故事象を想定して、その異常または事故事象に至る過程及びそれによる影響を解析し、原子力施設の安全性を評価する。その際に、事象進展のシナリオはできるだけ安全サイドに立って(より悪い方向に事象が進展していくとの仮定で)作成される。日本の原子力施設の安全審査では事故時も含めて決定論的手法が採用されている。