胸腺

胸腺 きょうせん

 胸骨の裏に接し、心臓の前に位置する組織。造血と内分泌の双方に関係のある器官と考えられるが、個体の成長とともに萎縮し、構造もしだいに脂肪組織と置きかえられる。組織学的には小リンパ球を主とする皮質と、血管に富み大型のリンパ球や基質細胞・外膜細胞などを含む髓質とから成る。最大30〜40グラムの重量。最近では、胸腺由来のリンパ球(T−cell)が免疫反応に関係があるとして注目されている。放射線照射によるDNAの損傷等を調べるために、動物の胸腺を照射実験に用いることがある。


<登録年月> 1998年02月

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