使用済燃料を気体状、粉末状または溶融状にして再処理する方法のこと。水溶液を用いる湿式再処理に比べて、(1)水を用いないので、臨界制限がゆるやかである。(2)廃棄物が固体状で得られる。(3)有機溶媒を使用しないので放射線損傷の影響が少ない。(4)工程の数が少なく、かつ水溶液に比べて高濃度で処理されるので装置の寸法が小さくてすむ、などの利点がある。しかし、この乾式法は開発の初期の段階にあり、高温冶金法、フッ化物揮発法等の開発試験が行われている。乾式再処理には、大別して低除染法(高温法)と高除染法(ハロゲン化揮発法)がある。そのほかに湿式再処理と組み合わせた半乾式法もある。