高レベル放射性廃液(以下廃液)の固体化の方法の一つである。廃液を脱硝、乾燥、仮焼し(約600度に加熱分解し、酸化物にする)、得られた仮焼体とホウケイ酸系のガラス原料を混合して高温に加熱し、融解物をキャニスタなどの貯蔵容器に流し込んで固化させる。ガラス固化装置の典型的なものとしては、廃液の脱硝から溶融までをセラミックス製の装置(セラミックメルタ法)で一貫して行う方法と、仮焼と溶融を金属製の装置で独立に行う方法(メタリックメルタ法)がある。フランスのマルクールでは、メタリックメルタ法による工業化に成功した(装置名:AVM)。ガラス固化は、セメント固化やビチューメン固化に対して、固化体の健全性に優れ、特に耐熱性と水に対する浸出率の低いことが特徴である。リン酸系ガラスではその腐食性が問題になる。