確率論的評価手法

確率論的評価手法 かくりつろんてきひょうかしゅほう

 原子炉施設の安全性を個々の系統機器の設計評価に止まらず、施設全体の安全性を確率論で体系的、総合的に評価する方法。1975年、WASH−1400でラスムッセンが初めて報告した。原子炉の安全評価では運転時の異常な過度変化と事故を系統別に多重防護の原則により解析するが、確率論的リスク評価(PRA、最近はPSA)では、起因事象の発生確率と安全系の動作成功又は失敗の確率をイベントツリーとフォールトツリーの組み合わせで事故の確率を求め総合的に評価する。PSA手法による複雑な事故事象の推移の解明は、安全設計にとってプラントのリスクを低減する観点から重要なことで、特にシビアアクシデント研究には欠かせない。原子炉施設の安全性評価の他に、放射線被ばくによる健康評価等に広く用いられる工学的手法である。


<登録年月> 1998年02月

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