ナトリウム冷却高速増殖炉(FBR)で、燃料ピンの間隔を均一にするために燃料ピンにワイヤを巻き付ける方式のスペーサーをいう。ナトリウム冷却FBRでは炉心の出力密度を高くし、増殖性能を向上させるため、燃料ピンは間隔の小さい三角格子に配置されて燃料集合体を形成している。この燃料ピンの外側を液体ナトリウムが流れ除熱を行うが、燃料ピンにホットスポットが生じないためには燃料ピンの間隔が均一でなければならず、この目的のためにスペーサーが必要となる。スペーサーとしてはグリッド方式のものもあるが、燃料ピンにワイヤを螺旋状に巻き付けたワイヤスペーサー方式は構造が簡単であり、炉心の中性子照射による燃料ピンの寸法変化にも比較的柔軟に対応できるのでFBRで一般的に採用されている。