漏洩先行型破損

漏洩先行型破損 ろうえいせんこうがたはそん

 高速炉では原子炉冷却材にナトリウムを用いており、原子炉は高温で運転される。したがって起動、停止、異常時には熱過渡変化による応力が掛かるので、原子炉容器や配管の損傷に対して厳しい監視が行われている。高速炉では圧力が低いので配管初期破損でクラックが発生してナトリウムが漏洩しても急激な破断に発展することはない。このことを漏洩先行型破損LBB(Leak Before Break)と呼んでいる。即ち、クラックの発生する可能性の高い溶接部を重点に直接または遠隔操作で表面観察あるいは超音波探傷を行い健全性を常時確認し、ナトリウムの漏洩検出器で微小な漏洩の段階でリークを発見できれば、即座に原子炉を停止でき大事に至らない。


<登録年月> 1998年01月

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