ボイド係数

ボイド係数 ぼいどけいすう

 void coefficient. 一般に液体減速材を用いる原子炉の炉心内において、減速材中のボイド(気泡)の量の変化に伴う反応度の変化率をいう。ボイド反応度係数(void coefficient of reactivity)とも呼ばれる。例えば、軽水炉のように水を減速材とする原子炉では、熱出力、圧力、冷却材の流量や温度などの変化に伴って、発生する気泡、またはその大きさが変化するため、中性子減速効果が変化して炉心の反応度にも影響する。軽水炉では、炉内の温度が上昇して気泡の量が増えると反応度は減少するので、ボイド係数は負の値となる。これにより、何らかの原因で原子炉の出力が急上昇を始めた場合に、それを抑制する効果が得られる。ボイド係数は原子炉、特に軽水炉の安全性や安定性にとって重要な量であり、減速材や核燃料の種類、減速材と燃料の体積比、気泡の量、炉心の大きさによってかなり変わるが、運転状態では常に負の値を取ることが義務づけられており、原子炉の自己制御性がこれによって保持される。


<登録年月>
2012年01月




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