個人被ばく管理における平常管理において、実際に試料採取や人体計測を行う日が、ちょうど放射能を摂取した当日であれば放射線防護プログラムで用いられる量について、ある値を超えた場合、詳細な調査が必要となるレベルを調査レベルという。しかし、摂取量や摂取直後の沈着量が計測されることはまず期待できない。計測は幾日か経過した後になされるのが普通である。したがって、実際の管理の立場からは、調査レベルの放射能を摂取して幾日か経過した後、体内に残留する沈着量またはそのときに一日当たり排出される量を、摂取後の時間の関数として定めておけば便利である、この幾日か経過した後の量を誘導調査レベルと呼ぶ。誘導調査レベルに関する因子として1/20寄与用年線量、検出限界、人体からの排出率、試料採取の頻度などがある。