前処理工程 まえしょりこうてい
一般に、加工・変換等の産業プロセスで本格的な処理に入る前の予備的な処理のことをいう。原子力分野では、使用済燃料の再処理工程のうち、せん断工程と溶解工程が前処理工程に相当する。せん断工程では使用済燃料を硝酸で溶解し易いように小片に砕き、また、溶解工程ではその小片を硝酸溶液に入れて溶解する。被覆管は溶けないので分離し、燃料物質のみが硝酸溶液に移行する。これらの前処理工程の後、溶媒抽出工程に移行し、再処理本来の目的である核分裂生成物の分離とウランやプルトニウムの回収が行われる。