反跳陽子比例計数管

反跳陽子比例計数管 はんちょうようしひれいけいすうかん

 中性子が軽い原子核と作用する際の弾性散乱を利用した、高速中性子測定用のガス入り検出器である。この原理による計数管は、入射中性子のエネルギーに対応した出力信号をつくるので、中性子エネルギースペクトルの測定に使える特徴がある。構造は金属の円筒の中心に細い芯線を張り、円筒と芯線の間に電圧をかけるようになっている。計数管ガスには最も軽い水素がよく使われ、用途によってはメタンなども使われる。入射中性子が水素原子核に衝突すると、そのエネルギーにより水素原子核(陽子)が反跳される。電荷をもつ反跳陽子はガス中を走り水素原子を電離する。この電離作用により電極から電気信号が取り出せる。


<登録年月> 1998年01月

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