白内障 はくないしょう
眼の水晶体が白濁し、視力の低下をともなう疾患。水晶体は、透明でしかも細胞交代が起こらないため、一度発生した白内障は自然に治癒することはなく、不可逆的である。放射線による白内障の誘起には、X線で6〜10Gyの線量が必要とされ、中性子線はX線・γ線に比べてはるかに効果的に起こす。白内障は、放射線被ばく後長期間して発現する晩発性障害である。放射線障害防止法では、放射線業務に従事する者の眼の水晶体に対する線量当量限度を1年間において150mSvと定めている。