熱中性子 ねつちゅうせいし
運動エネルギーの低い中性子のことをいい、エネルギーの高い中性子(例えば高速中性子など)に対する語である。エネルギーの高い中性子は物質中を拡散する間に原子核と衝突し、エネルギーを失い、最終的にはその物質の分子の熱運動と平衡に達する。この状態における中性子の速度分布はその温度におけるマクスウェルの式で表される。この状態の中性子を熱中性子といい、エネルギーは0.025 eVである。軽水炉、重水炉、ガス炉は熱中性子による核分裂を利用した原子炉である。