thermal shock behavior. 原子炉スクラム時のような熱出力の急変によって構造物に急激かつ大きな温度差の熱過渡応力を与えることを熱衝撃と呼び、この時に構造物が受ける影響をいう。原子炉では構造物や機器配管などに±50℃を超える大きな温度差を与えると、膨張差によって熱的に過渡応力が発生して機器の損傷を招くことがある。高速炉は、高温で運転し、熱伝導性の良い液体金属ナトリウムを冷却材として使用しているので、原子炉の異常時又は事故時に急速な温度変化による過度の熱応力が発生する。こうした熱衝撃への対策として、炉容器や配管を薄肉にするとともに、断熱設計にしている。