二相流

二相流 にそうりゅう

 物質が取りうる固相、気相、液相の三つの相(状態)のうち、二つの相が混合する流れのこと。固・液、固・気、気・液二相流の3種類が考えられるが、原子力分野では沸騰水型原子炉(BWR)の炉心や加圧水型原子炉(PWR)の蒸気発生器において見られる蒸気と熱水が混合した気液二相流のことを指す場合がほとんどである。二相流の状態は各相の速度、気相の存在割合(ボイド率)などにより定まり、その流動様式には、気泡流、スラグ流、環状流などがある。事故時の原子炉安全性の評価においては、二相流の伝熱流動の予測が不可欠である。このため、原子炉模擬装置を用いた実験的研究や解析手法開発に関する研究が広範囲にかつ大規模になされている。


<登録年月> 1998年01月

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