同位体(同位元素)交換反応の平衡定数が温度に依存していることを利用して、同位体分離を行う方法である。この方法を用いた重水の製造法は、{H2O(液体)+HDS(気体)}と{HDO(液体)+H2S(気体)}との交換反応である。高温塔と低温塔の二つの反応塔を結び、低温塔へ原料水を流入させるとともに、両方の塔のなかに硫化水素ガスを循環させる。高温塔での平衡定数は、低温塔に比べて小さいので、高温塔内で液相から気相へ重水素が移動し、低温塔内で逆に気相から液相に移動する。重水が濃縮された濃縮水を両塔の接続部から取り出すことが出来る。