高速炉の使用済核燃料を炉心から取り出した後に水プールに貯蔵するために付着しているナトリウムを除去することをいう。高速炉では冷却材に金属ナトリウムを使用しているので、使用済燃料の表面にはナトリウムが付着している。ナトリウムは水と激しく反応するので、使用済燃料を水プールに貯蔵する前に付着したナトリウムを洗浄する必要がある。このため、まずアルゴンガスや窒素ガスを用いてナトリウムを吹き飛ばし、次にこのガスに徐々に水蒸気を混ぜて、最終的には水に切り替えて洗浄を終了する。なお、使用済燃料以外についてもナトリウム洗浄の必要な部分がある。例えば、燃料交換機の燃料掴み部にはナトリウムの酸化物が固着して動作不良となることがあるので、アルコール洗浄槽で頻繁にナトリウムを洗浄する。また、機器の保守点検や、補修、改良工事などの場合にも同様の洗浄作業が必要となる。