体液の喪失により生じた病態をいう。水分及び電解質喪失の割合により水分欠乏型脱水症、混合型、食塩欠乏型脱水症に大別できる。体液喪失時には水分だけでなく微量の電解質喪失を伴うため、臨床で見られるほとんどは、混合型脱水症である。水分平衡における1−2%の変動は病的状態や、時には死を招く。5−15グレイの線量を全身に受けた場合、小腸の絨毛上皮が脱落し、この部位から電解質を含んだ体液が失われる。また持続性の下痢もおこるため、ついには脱水症を引き起こす。この脱水症からくる循環不全と感染症により、被ばく7−10日後に被ばく者は死亡する。