多因子性疾患

多因子性疾患 たいんしせいしっかん

 環境要因と遺伝的要因とが合わさって発症する疾患。糖尿病、高血圧、リウマチ、痛風、高脂血症、悪性腫瘍など普通にみられる多くの疾患が該当する。遺伝的要因については遺伝子診断が行われ、このうち遺伝子の構造上の解析では体細胞変異(体の一部にできた遺伝子変異)の解析と、生殖細胞系列変異(個体を構成する全細胞に存在する遺伝子変異)の解析が行われる。生殖細胞の遺伝物質に生じた異常が子孫に伝えられ、そこに何らかの形態的、機能的異常が病気として発現する場合は、遺伝病と見なされる。最初の異常は放射線や化学物質に起因する場合があり、これによる遺伝子変異が多因子性疾患を発現させることがある。ただ、多因子性疾患のうち遺伝的影響がどの程度のウェイトを占めるかを評価することは現在ではまだ容易ではない。


<登録年月> 2012年01月

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