高速中性子ともいわれる。エネルギーが0.1 MeV 以上または0.5MeV以上などの中性子をいうが、熱中性子炉、高速炉、遮蔽、放射線管理など分野によって異なり、定義は必ずしも明確でない。U−235が熱中性子によって核分裂を起こすのに対し、Pu−239の核分裂には速中性子の方が効率がよい。またU−238は速中性子を吸収してPu−239に変換される。高速増殖炉は核分裂による高速中性子を減速せずに用い、炉周囲に設置したU−238ブランケットに速中性子を照射して、Pu−239の増殖をはかるものである。放射線防護目的での速中性子の測定には、BF−3カウンタやフィッション・チェンバなどが用いられる。線量当量評価における線質係数としては、速中性子全般について10を用いることになっている。