相乗リスク予測モデル

相乗リスク予測モデル そうじょうりすくよそくもでる

 低線量の放射線被曝による確率的影響を予測するモデルの一つで、ガンの発生(またはそれによる死亡)の確率が自然ガンの発生(またはそれによる死亡)に比例し、加齢とともに増加していくと想定して、リスクの大きさを推定するモデル。人間の免疫系はガン細胞の増殖に対する抵抗力をもっているが、加齢とともにこの抵抗力は低下し、ガンによる死亡確率は増加する。低線量の放射線被曝による発ガンの確率も、同様に加齢による抵抗力の低下とともに増加していくとの考え方に基づいている。国連科学委員会(UNSCEAR)は1988年の報告書で、相加リスク予測モデルと相乗リスク予測モデルの双方による評価結果を報告している。また、ICRP(国際放射線防護委員会)は1990年勧告の中で従来の相加リスク予測モデルの代わりに相乗リスク予測モデルを用いてリスク評価を行っている。


<登録年月> 2012年01月

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