低線量の放射線被曝による確率的影響を予測するモデルの一つで、ガンの発生(またはそれによる死亡)が自然ガンの発生(またはそれによる死亡)とは独立した事象として存在すると仮定し、前者と後者を加算してリスクの大きさを推定するモデル。低線量の放射線被ばくによる確率的影響は、LNT仮説(閾値がなく、応答関数が線形とする仮説)のため、被曝量の累積とともに大きくなるが、これは年令とは関係しないと仮定する。他方、自然ガンの発生は一般に年令とともに増加する。そこで、この両者を単純に加算すれば一定年令におけるリスクの大きさが推定できるとする考え方である。ICRP(国際放射線防護委員会)の1977年勧告では、このモデルが使用されている。