染色体異常 せんしょくたいいじょう
染色体異常は、放射線、化学物質、温度など自然または人為的な影響によって誘起される。染色体異常には、数の異常と形状の異常とがある。形状の異常には、ある染色体の一部の切断、欠失、重複、別の染色体への付着などがある。染色体は、遺伝子を含有しているので、その異常は、遺伝形質の変化を生じる。人の場合には、末梢血中リンパ球の染色体異常と放射線被ばく線量との量的関係が把握されているので、過剰被ばくの場合の生物学的線量推定法として染色体異常の頻度測定が用いられる。その検出下限線量は、約0.1Svである。