繊維細胞

繊維細胞 せんいさいぼう

 結合組織の主な構成細胞で、通常長楕円形の核と細長い紡錘形の胞体を有し、結合組織中に散在性にみられ、基底膜をもたない。発達した槽の広い粗面小胞体を持ち、ミトコンドリア、ゴルジ体、中心体、小脂肪球を含む結合組織繊維成分と基質を産生する。炎症や損傷により組織の欠損が生じると増生し、肉芽からはん痕形成によって欠損部を修復する。細網内皮系由来の細胞と考えられている。動物の細胞を組織培養するとその起源をとわず、外見上上記のような細胞がしばしば出現するので、繊維芽細胞と呼ぶならわしがある。しかし、培養でみられるいわゆる繊維芽細胞のなかには本来の定義どおり、膠原繊維の合成を続けているものもすくなくない。


<登録年月> 1998年01月

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