水素脆化

水素脆化 すいそぜいか

 水素の吸収によって金属材料が脆くなる現象。脆化の仕方は多種多様である。原子力工学では、軽水型発電炉燃料のジルカロイ被覆管の水素脆化が問題となっている。これは原子炉の正常運転時でも事故時でも問題になる現象であるが、安全性研究では特に事故時が対象となる。事故(主に原子炉冷却材喪失事故)時に被覆管が破れると、破損口から燃料棒内に水蒸気が侵入し、被覆管内部も酸化される。このジルカロイ—水蒸気反応により水素が発生し、被覆管内面ではこの水素が雰囲気から除去され難いので、雰囲気の組成が水蒸気と水素の混合ガスに変化していく。ガス中の水素の割合がある値を超えると、ジルカロイ被覆管は水素のみならず、酸素も吸収して、非常に脆くなる。


<登録年月>
1998年01月




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