照射脆化

照射脆化 しょうしゃぜいか

 放射線の照射を受けて金属材料が脆化する(もろくなる)現象をいう。金属材料が高エネルギー中性子などの照射を受けると、規則的に並んでいた原子がはじき飛ばされたり、核変換により新しい原子が生成して、不規則な原子配列(格子欠陥)、ヘリウム気泡、析出物などが生じ、材質が硬化する。照射が進むと、材料はますます硬くなり降伏応力が上昇し、材料の伸びが少なくなる。なお、金属材料は一般に照射を受けて脆化すると低温で衝撃荷重に対して著しく弱くなるが、高温になるとこの脆化は回復して再び粘り(延性)が生じる。このような延性−脆性遷移現象は原子炉圧力容器にとっては重要であり、照射が進むにつれてこの延性−脆性遷移温度は高温側にシフトするので、監視試験片を原子炉の中に入れて、定期的に調べ材料の安全性を確認している。


<登録年月>
2012年05月




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