成績係数

成績係数 せいせきけいすう

 coefficient of performance. 冷暖房や給湯用のヒートポンプの性能を示す指標で、冷暖房や給湯のために移動した熱エネルギーとその移動に要したエネルギーの比として定義される。英語表記の頭文字を使用してCOPとも呼ばれる。高温熱源と低温熱源を接触させるとエネルギーは自然に前者から後者に移動する(熱力学第2法則)。この自然の原理に逆らって、低温熱源から高温熱源にエネルギーを移動させて、冷暖房や給湯を行うのがヒートポンプである。名称は、水を低地から高地にくみ上げるように、エネルギーを低温側から高温側にくみ上げることに由来している。自然の原理に逆らってエネルギーを高温側に移動させるために、外部からエネルギー(主として電力)を投入する必要がある。COPは冷暖房機器などのエネルギー効率の目安であり、値が大きいほど効率が高い。一般に大型のヒートポンプで5〜6、小型のものでも2〜3が得られている。なお、原理的に低温側と高温側の温度差が小さいほど値は大きくなり、動作環境に依存して変化する。


<登録年月> 2010年07月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ