細胞再生系

細胞再生系 さいぼうさいせいけい

 生物の体細胞のうち絶えず細胞分裂を行う細胞集団をいう。脊椎動物の成体では、腸上皮細胞、造血組織の細胞、皮膚の細胞などがこれに属し、分裂して分化形質を発現し、固有の機能を営んだ後死滅する。細胞再生系組織には幹細胞と呼ばれる細胞分裂の源となる細胞があり、生物固体が死滅するまで、これが分裂しながら再生系の細胞を増殖し続ける。再生系の細胞は放射線に対する感受性が高く、放射線障害を受けやすい。他方、筋組織、神経組織は、成体では主として細胞分裂の能力を失った細胞からなり、非再生系と呼ばれる。なお、通常はほとんど分裂しない細胞も、器官の一部を切除したり、破棄したりすると、活発に分裂増殖するようになり、このときは再生系と同様に放射線の感受性が高くなる。


<登録年月> 2012年05月

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