細胞核崩壊

細胞核崩壊 さいぼうかくほうかい

 細胞が壊死する場合、組織学的に観察される状態の1つ。放射線照射をうけた細胞が死に至る場合には、分裂周期と関係なくただちに死ぬ場合と、分裂を介して死ぬ場合とがある。前者を間期死、後者を分裂死と呼ぶ。細胞死の表現形態は両者間で異なっている。間期死においては、まず核に見られる模様が縮小、濃縮する。続いて核がいくつかの断片になり、断片が小さくなって消失、崩壊する。これが細胞核崩壊である。その後細胞質は均一になり、核は染色性を失って細胞壊死の状態に陥る。分裂死では、異常な核分裂像を示した後、核融解を生じる場合と、異常核分裂像のまま細胞分裂が停止して巨細胞化し、しばらくして核消失する場合とがある。


<登録年月> 1998年02月

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