細胞遺伝学

細胞遺伝学 さいぼういでんがく

 遺伝現象を細胞内の染色体を始めとする種々の構造物との関係から明らかにするため、遺伝学と細胞学の方法及び知見を統合した学問を細胞遺伝学という。この研究は、染色体の構造、数、形態、組合せ、行動などを、純粋種及び雑種について細胞形態学的な手法ですすめられている。初期の重要な研究に、メンデル因子の行動と染色体行動の平行性の発見がある。また、ショウジョウバエの唾腺染色体の利用によって、染色体地図の作成、転座、逆位、欠失などの染色体突然変異に関する遺伝学に大きな貢献をもたらした。生殖細胞が放射線を受けると、染色体の異常や遺伝子の突然変異が生じたり、子孫の身体的または生理的な形質や機能に影響が発現することがあるので、これを研究するために細胞遺伝学は放射線防護上重要である。


<登録年月> 1998年01月

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